あいちトリエンナーレ事件について

あまりにヒドイので、たまには真面目に。

あいちトリエンナーレの補助金の交付をやめると、突如文化庁が発表した。展示内容ではなく手続き上の問題だとのことだけど、ま、内容の問題だろうね、どう見ても。多くの人が指摘しているように、こんなことがまかり通るなら事実上の検閲と同じで、表現者の自由な表現も妨げられるし、企画を主催運営する側も人選や作品内容でいろいろ無駄な気を遣ってしまい、萎縮しちゃう。こんな文化庁の手法が通るなら、「よくよく調べたら10年前のイベントに問題あったから、お金返せ」なんていうことになりかねない。こんなバカな話はない。いまさら遅いとはいえ、今からでも文化庁はその決定を撤回するべきだ。

ちなみに、検閲が得意なところとしては中国もある。何を隠そう、つい最近、自分の本も中国の検閲にかかって発売不許可になった。『世界マヌケ反乱の手引書』という本が中国の出版社から出る予定で、一次審査は通ってたんだけど、最終審査の段階で、中国共産党の出版の認可をする部署(地方政府のまさに文化庁的なところ)が、その本の内容を一字一句精査して最終的に「ダメ」となったとのこと(やばい、そこまで熟読されるとちょっと怖い)。ま、具体的には「日本だろうとアメリカだろうと中国だろうと、どんな政府でも信用できないから、自分たちの力でやるのが大事」という趣旨がダメだったんだろう。でもまあ、いろいろ厳しい中国だし、「あちゃー、ダメだったかー」っていう宝くじ外したみたいな感じで思ってるけど、やはり残念、チキショー! あれ、いい本なのに! しかし検閲ってあるんだね、本当に。日本政府も、いまや大国と化している中国の統制方法を学んでいるのかもしれない。おい、そういうところは真似しなくていいよ!

それと、もうひとつ似てるのが、お隣韓国のの話。10年ほど前の盧武鉉政権の時までは若者や芸術に積極的に補助金を出す政策だったんだけど、ザ・ビジネスマンの李明博大統領になった時に、その辺の補助金が軒並みカットされ、アートスペースやイベントなどが激減したという。これも表向きには思想検閲ではなく「金にならないもの」をカットした政策。ただ、若者や芸術家は基本的に社会を皮肉ったり批判的な態度の人が多いという理由も少なからずあっただろうから、これもソフト検閲の一種だと言える。

さて、あいちトリエンナーレの話に戻る。で、いざ検閲って話なって来ると、それに通るものは基本的にお墨付きのあるものだけということになる。ということは、政府公認で「この作品は無難で特に差し障りのないものです」と言われてることになり、これは作家としてはとんだ不名誉にしかならない。これじゃ、将来的には「え! あの人、〇〇芸術祭に選ばれたの? ダセー!!! まあ、前々からつまんない作家だと思ってたけど、やっぱりそうだったか~」なんてことになるかもしれない。

「プロパガンダ芸術」というのがあるが、これは政府の政策や指導者を賛美したり美化したりするものがわかりやすい。でも、実はわかりやすく直接賛美するものだけではなく、政府の方針に楯突いたり、社会に荒波を立てたりしないもののみを、偶然ではなく意識的に集めたものも、十分な「プロパガンダ芸術展」だ。今回の文化庁の決定は、まさにそこへ一歩踏み込んだ状態で、今後、日本の公認芸術イベントがそんなことになったら、もう恥ずかしくて海外を歩けない(笑)。

「若い人たちは政治について語りたがらない」とか「面倒なことに首を突っ込みたがらない」とか嘆く人は多いけど、次世代の人々をそう仕向けてるのは完全に政府であり、今の日本社会だ。今回の文化庁の決定がこれを如実に表している。これがさらに検閲社会が進んでいったら、もう目もあてられない。

あ、念のため言っておくけど、検閲は最悪だし、そんなものは止めさせないといけないのは確かだけど、検閲社会の下でもいくらでもやりようはある。例えば、なにかと厳しい中国でも、芸術家やミュージシャン、文筆家などは、あの手この手を使っていろんなものをかい潜りつつ、表現をしまくっている(たまにミスって捕まるけど)。空気を読みすぎたり、無意味な自主規制をしがちな日本にはないアグレッシブさが炸裂しまくっていて、アンダーグラウンド文化に限っては日本より自由な雰囲気が漂っている。とは言っても、実際にいろんなものに制限がかけられているのはすごいストレスで、そんな規制は少ない方がいいに決まっているけどね。

さて、また戻って今回の件。もちろん文化庁が補助金の不払いに踏み切った決断に問題があるが、その背景には自民党政権の政治姿勢がある。政権は関係なく文化庁が急におかしくなったわけではない。韓国で李明博政権になった瞬間に文化、芸術、若者などへの補助金を減らしたように、日本の現政権も芸術や文化のように「役に立たない」「金にならない」ものの果たす役割を全く理解していないということの反映だ。それに、社会のしがらみやら抑圧から解放された状態で自由に表現できる状態を確保することは、芸術はじめ表現活動の基本中の基本だけど、それすら理解してないに違いない。本当に金の使い道をわかってない奴らだ~~~。まあ、昨今の自民党政権、特に安倍政権の流れを見ていると、こうなっちゃうのもとても順当な流れだけどね~

と、いうことで、今回の問題の根本的な解決は、最終的には自民党政権を倒す以外にはない。もちろん、とは言っても他の政党がどれもロクでもないのも確か。と、なったら、どんな政党が登場しても、次から次へ倒していけばいい。はい、ダメ~、次。はい、またダメ~、次。次もダメ~、はい順番待ちの人~。こんな感じ。政治家や政党の奴らを少しはビビらせないといけない。そうすればいつかはマシな党が出て来るかもしれないし、敗退した党が少しマシになって敗者復活を狙って来るかもしれないし、少しずつ社会は良くなって来るはずだ。

最もいけないことは、政府がヒドイことをした時に放っておくこと。そうすると、「あ、これやっても大丈夫なんだ」と、政府のやっていい悪事レベルが少しずつ上がってしまう。

さあ、みなさん。とりあえずは文化庁の決定を撤回させ、最終的には自民党政権を滅亡させるしかないね〜。それと同時に、どんな社会の下でもなんでもやってやろうと、虎視淡々と網の目を見極めつついろんな芸術やら表現やらをやらかす準備もしていきましょう~。楽勝、楽勝。押さえ込む力よりより、それを潜り抜ける力の方が優っているのだ。この二本立てで少しは明るい未来に近づくに違いない。

【一杯のルルララ&ハ・ホンジン】日韓マヌケ交流週間、無事終了〜

疲れ果てて帰る間際に見えるが、到着した瞬間の写真。早朝便の貧乏飛行機で来たのでいきなり死にそうになりながらスーパーへ買い出しに

韓国ソウルのインディーカルチャーの重要スポットの「一杯のルルララ」店長と、ソウルのブルースギタリストのハ・ホンジンの日本襲来。なぜ来ることになったかは前の記事を参照。

今ニュースでは、日韓関係は修復不能とか史上最悪とか言われてる。国を挙げたテレビとネットの中の茶番劇ご苦労様です。しかし、現実はそうは甘くはない。両国のマヌケすぎて末端中の末端のやつら同士は、すでに取り返しのつかないぐらいの遊び仲間飲み仲間としての信頼関係を築いてしまっている。

と、言うわけで両名を歓迎〜!! 特にルルララ社長は初の高円寺。これは楽しんで帰って欲しいね〜。

3日間はなんとかBARの看板を取り外し、幻のルルララ看板が登場!

まずは、名店中の名店「一杯のルルララ」の3日間限定の高円寺店開催〜! 場所は毎度お馴染みのなんとかBAR。

ソウルでも最近よく一緒に飲み歩いているこの二人のチームワークがいい!

やる気満々の二人。さすがビール好きの店長、美味しいビールがたくさん揃えてあって、本当にルルララに来たみたい。しかもやたら美味い料理もたくさん用意してくれた。やばい、本気だ!!

カウンター内にいると謎の安定感を発揮する店長

で、開店早々たくさんの人がどんどん来てくれる。当然、なんとかBARによく来る人も来てくれるけど、韓国人のお客さんがすごい多かったのがすごいよかった。ルルララはアンダーグラウンド文化圏ではやはり有名な店だから、知っている人は知ってる。だから、日本に住んでる韓国人からしても「おお、ルルララが来るの!?」って感じだし、偶然旅行に来た人も「なぜここに!」と、面白がって来てくれた。いや〜、なんかいいね!

そこへ、マヌケゲストハウスやら近所から、安定の台湾人、香港人、中国人などが遊びに来て、欧米からの人たちも加わり、例によって誰が何語で話してるか意味不明になる感じ。

閉店前に店長も客席に来て落ち着いて飲む一杯がまたおいしい。というか、この感じソウルのルルララでもよくあった! 同じだ!
ホンジンTシャツとホンジントート。相当自分が好きな人にしか見えない。

そして今回、重要な役割を果たしているのがハ・ホンジンTシャツ作戦。ホンジン氏、今回はソロで来ているんだけど、ソウルでは最近ベース、ドラム、ハーモニカのメンバーと共に4人でバンドスタイルで活動しているとのこと。さらに他のメンバーはみんな若くて日本に来たことない人も多いとのこと。なるほど、じゃあなおさら来て欲しい! ということで、なんとか次回の渡航費を捻出できないかということで始まったのが、Tシャツ作戦。これをたくさん売って、今後、バンド編成の高円寺ライブを実現させたい!

ちなみにTシャツ作戦、別に資金集めだけじゃなく、あるとインパクトがあるのでイベントの宣伝にもなったりする。まさに一石二鳥。むやみやたらとグッズを作るのはいいので、皆さんも是非やってみて〜。あと、まだTシャツやトートバッグあるので、欲しい人も欲しくない人も素人の乱5号店で是非!!

カウンター内の二人が面白い
THE 天国畑 HE☆PO☆PA。ドラムが加わるとTHE 天国畑 JAPON。

さて、3日間のルルララ高円寺店が終了した翌日は、ハ・ホンジンライブ! 場所は高円寺南口の「喜楽 Music Warehouse」というスペースで、楽器屋さん兼イベントもできるところで、たまにイベントなどやらせてもらってる。

まずトップはTHE天国畑HE☆PO☆PA。毎度お馴染みのパンクロッカー労働組合の4人だけど、実はボーカルの村上くんを除いたメンバー3人が作っているバンドが天国畑。ライブの日程が決まった直後、その村上くんが「いや〜、出たいっすね〜。ライブやりたいっす!」と、ものすごいアピールして来たので、密かに天国畑にオファー。惜しくもドラムなしバージョンでということになったけど、すぐに快諾。天国畑出演決定を発表した直後にフライヤーを見た村上くんが「マジっすか! 俺だけ出れないんですか!」とビックリしていたが、やはり人生山あり谷あり、たまにはそういうこともある。…と、いうより今回はブルースマンのハ・ホンジンメインなので、いきなりパンクバンドじゃどうにもこうにもならないので、天国畑ににやってもらうことになり、オープニングから落ち着いたサイケデリックないいライブをやってくれた!

へよか。東アジア地下文化圏への進出に期待!!!

次は、へよか。こちらはロックンロール全開のバンド。ホンジン氏、最近はバンド編成でブルースロックっぽい感じでやってるということもあり、最初に頭に浮かんだのがへよか。ブルースとロックンロールは根っこが同じところがあるので相性も超いい。案の定、ホンジンもギタリスト魂が熱くなって、「へよかよかった。ギターもかっこよかった!」と、ご機嫌に!

ブルースマンのハ・ホンジン。親はヤクザ

ラストはハ・ホンジン。今回はアコギで弾き語りスタイル。ギターも上手だし、デルタブルース好きとあって泥臭い感じのブルース曲が多いんだけど、体の奥底から滲み出るマヌケな感じは隠すことはできず、アホな内容のMCも多くなんか喋るたびにみんなが笑う。あ、ホンジン氏、日本語はすごい上手。

自分で刷って、自分で国に持って帰って、自分で売る。これは恥ずかしい!

さてさて、3日間のルルララ高円寺店とライブの任務をこなし、ようやく肩の荷が下りた二人だったが、Tシャツ出現の噂が本国韓国にも漏れ伝わり、あろうことか韓国から大量注文が!!!!!!! ということで帰国前夜には急遽Tシャツを増産。大量のホンジングッズがついに海を越えて韓国へ!!!!! 野暮ったさも若干出るように英語やハングル表記じゃなくあえてカタカナにしたけど、海外からみたらその方が実はちょっと特別っぽくていいのかも。おー、勉強になるね。

実物を見て「なんだ、リーゼントじゃないじゃん」と100回は言われた様子
よく見たら毎日同じTシャツのルルララ店長

そして、Tシャツ大量増産の作業の後は、いよいよ最後の最後ということで、軽く打ち上げ。なんとかBARで、ここ数日間毎日のように顔を合わせていた高円寺の他のみんなと改めて飲み直す。ルルララ店長も10年以上続けてきた店が休店中とのことで、ここぞとばかりに羽を伸ばしてる感じで超楽しそうだった。自分自身もこの二人とはもう10年ぐらいの知り合いだけど、こうして遊んでいると改めて仲良くなる感じ。

今回の東京滞在中にも、ライブの時に来てくれた人がやっている池袋のスペースで、今度来た時に1日ルルララやらないかとお誘いもあったり、ハ・ホンジンの関西のライブも具体化して来た。いやいや〜、こういうの大事だね。いろんなことが誘発して交流が深まってくる。それに、何を隠そう今は日韓関係が最悪だから飛行機代が激安で、いつでも日本に来られるし、こっちもいつでも韓国に行けるのだ。

いや〜、いい時代になってきた。

9/17~20 謎の韓国WEEK開催! 一杯のルルララ × ハ・ホンジン

ソウルにある、韓国サブカルチャーや地下文化圏にとっての最重要スポットの「一杯のルルララ(한잔의룰루랄라)」という名店中の名店が高円寺にやって来る!!

現在は残念なことに再開発によって休店中なのをいいことに、店長が各地で「一日ルルララ」をやりまくっている。そこで、ついに高円寺にも遊びに来て三日間、高円寺なんとかBARにてルルララをOPEN!!! 韓国に行った時にルルララに遊びに行った人も多いと思うので、この超レアな機会をお見逃しなく!!

そして! 一杯のルルララでのライブイベントなどにもよく出演していたりと、馴染みの深い韓国のブルースギタリストの하헌진(河憲珍/ハ・ホンジン)も来日! 3日間の一杯のルルララ高円寺店が終わった翌日9/20に、高円寺の喜楽Music Warehouseにてライブを行うので、こちらも是非!!!! そして、ブルースといえばロックンロール、高円寺のロックンロール全開なバンド、へよかも出演するので、盛り上がること必至! お楽しみに〜〜〜

韓国ソウルにあった「一杯のルルララ」の看板
早い時間はカフェ営業、夜はバーやイベントスペースと化す。ソウルに行った時、とりあえず困ったらここに行けばなんとかなるという最高の店だった
ハ・ホンジン。ライブ中はカッコつけてるけど、会うと普通のマヌケな人
へよか! ロックンロールとブルースは相性がいい!

【報道】江上賢一郎氏、ミャンマーで無一文になって帰れなくなる

9月6日、関係筋の情報によると、ミャンマー滞在中の東アジア地下文化研究家の江上賢一郎氏が現地で盗賊に遭い、無一文になった。片道切符で渡航していたため、現地でニッチもサッチもいかなくなり、「松本さん助けて〜、ミャンマーから帰るチケット買うの手伝って〜」と泣きついてきた。

素直に、自宅のある福岡までの飛行機を代わりに買ってあげてもいいけど、こういう面白い話の時にそれは少しもったいない。そう、これからどこに行けるかは江上氏本人には決めることはできないのだ。どこ行きのチケットを買うかはこちらの気分次第! ワッハッハ、残念だったな。俺を頼ったのが運の尽き。

と、いうことで!!! こちらをご覧あれ! ジャーン!!!!

↓ ↓ ↓

早速作りました。江上帰国すごろく!!!!!!!!

サイコロを振って福岡に向かえ! さあ、江上氏は果たして無事帰国することができるのか!?!?!?!?!?! 近日中に運命のサイコロが振られてしまう! 乞うご期待!!!!!!!!

高円寺再開発に関する重要イベント開催!

高円寺の北口の一番メインの商店街を潰して、そのど真ん中に巨大な幹線道路を通すという、高円寺再開発問題(←詳細はリンク参照)。この問題、だいぶ前から何度も計画実行が画策され、その度に住民の大反対によって頓挫してきた歴史がある。

ただ、この計画は中止になったのではなく、すでに東京都の都市計画として決定されており、計画実行の機を狙っている状態。表立ってこの計画は動いていないように見えるが、その裏で根回しは着々と進んでいる。

街の再開発というのは、全国全世界で行われていることだが、本当にいい再開発っていうのはごく一握りで、ほとんどの再開発は、金や利権のために街の文化をなくしていくようなものばかりで、再開発後の街に行くと「昔の方が良かった」という話しか聞かない。

そして、再開発計画というのは計画の実行が発表・開始されてから反対運動が起こることが多いが、こうなると中止になる確率は一挙に減ってしまう。ということで、計画実行を前に根回ししている時点が、「そんなものいらねーよ」という最重要の時期だ。とてもじゃないけど計画実行が踏み切れないような空気感を作り、計画の中止の決断を迫るのが一番よさそう。ちなみに、この北口都市計画道路の延長線にある中野区大和町側ではすでに計画実行が開始されており、大通りの土地買収がついに高円寺との境界の早稲田通りまで到達しようとしている。やばいやばい!

と、そんなタイミングの9月4日(水)に高円寺のライブハウスShow Boatにて再開発に異議を唱えるライブ+トークイベントが開催されることになった! しかも現在、杉並区の全議員+区長に対して、再開発賛成か反対かを問うアンケートも行なっており、その注目の結果発表もある予定! うーん、これは気になる! ひとまず駆けつけるしかない!!

Facebookのイベントページはこちら https://www.facebook.com/events/1430108560461299/?ti=icl

9月4日(水)

高円寺再開発ちょっと待った! SAVE THE KOENJI トーク&ライブイベント

LIVE

ねたのよい

パンクロッカー労働組合 ほか

TALK 1

高円寺再開発とは何か!?

TALK 2

高円寺の商店主トーク

TALK 3

全杉並区議会議員&杉並区長に聞いた! 高円寺再開発賛成or反対 緊急アンケート結果発表!

TALK 4

高円寺以外にも再開発計画ってあるの? 他の地域に学ぶ再開発対策

Andhika Faisal(SUBSTORE TOKYO)

小倉ハルタ(DJ/ノイズミュージシャン)

小泉兵義(なんとかBAR「コ」)

斎藤正明(高円寺北中通り商店街役員)

佐藤洋平(稲生座/ニャンダラーズ)

白石義清(Studio DOM/World End’s Garden)

てらだはるか(保育士)

原田あきら(東京都議)

樋脇岳(杉並区議)

松本哉(素人の乱5号店/マヌケ宿泊所)

松本るきつら(非行少年)

三浦ゆうや(弁護士/つながる会杉並)

村上豪(野方・リサイクルショップPUNK)

山崎尚哉(阿佐ヶ谷LOFT A)

開場 18:30 開演 19:00

1000円(1ドリンク付)

ShowBoat

高円寺北3-17-2 オークヒル高円寺B1

快挙! ついに八王子に謎の新スペースが出現!!!

つい先日、素人の乱5号店で店番をしていると、大学生風の男女二人がやって来た。「あ、松本さんですか? 本読みましたよ〜」という。いや、これは嬉しい。ありがとう〜

これまでに書いた本は国内版以外にも台湾版や韓国版、中国海賊版などもあるので各地から来てくれる人は結構多いんだけど、やはり本を読んでくれて、しかもわざわざ来てくれるのはありがたいとしか言いようがない!!! ただ、たいていの人は「自分も何かやりたいんですよ〜」というので、「おおいいね! メチャクチャやったほうがいいよ〜!」なんていう話をして終わることが多い。

ところがこの二人が言うには「いや〜、勢いで訳のわかんない店を開いちゃったんですよ〜」という。すばらしい! 大バカだ!!!! 後先考えずにノリだけでいい加減なことやり始めたものの、あとで後悔しつつやせ我慢で突破したりしてグレードアップしたり大惨敗したりする感じ。こういうの最高! 行ってみたい!!!!!

八王子駅の目の前にもかかわらず超古い建物。いいなー、こんな場所あって

ということで、善は急げ。早速行って来ました、雑貨屋兼BARの「陳陳」という場所。なんと100年近く前の古い家屋を改造して作ったスペースとのこと。

とんでもない企画とかをやりまくっていた美大生を中心に数人で共同運営しているとのこと。そうそう、店やスペースを開くことを人生かけた大ごとだと勝手に勘違いしてる人が多いけど、何人かで協力したらあっという間にできてしまうのだ。いいねー、このカジュアルさ。

店長(?)の田坂くんと。一見すると好青年だけどやることはとんでもない

聞けば、最近八王子界隈で『貧乏人の逆襲』や『世界マヌケ反乱の手引書』などの本を「これヤベーから読んだほうがいいよ!」と、八王子中を飲み歩きながらオススメしまくってる謎の人物がいるとのこと。なんだなんだ、オマエは誰なんだ〜。ありがとう〜。世の中をメチャクチャにしよう〜。伏兵八王子発の世界大パニック近し!!!!!

店内もすごいいい感じ。ふざけた場所っていうのは基本的に営業もいい加減なのかと思いきや、結構ちゃんとやっててすごい居心地の良さ! 今度ここで何かイベントとかやりたいな〜

ちなみに高円寺から八王子に向かったのはいつもの無国籍チーム。ちょっと紹介してみよう。上の写真の左から順に。

順(マレーシア) ボクサーみたいな顔してるけど、田舎の八百屋で働いてる絵描き。クアラルンプールでもふざけたスペースを運営していた。嫌いなことは「忙しいこと」。

シム(韓国) 「決まった時間にマジメに働くのは無理」と豪語する天性のダメ人間で、現在は東京芸大で学ぶ。座右の銘は「もう一杯飲むでしょ」と「酒おごって」

マーク(香港) 頭のおかしい映像作家。日本にもドキュメンタリーを撮りに来ているが、カメラも回さず遊んでばかりいる。基本的にいつも勢いでふざけたことをやろうとする。

ユミ(台湾) たまたま高円寺を歩いている時にマヌケゲストハウスの看板を見てしまったのが運の尽き。面白半分に泊まり始めたら一挙に世界中の大バカなやつらと友達になり、毎日高円寺で遊ぶようになった。

お酒もいろいろ。カウンター席もあり一人で行ってもよさそう

なんでも大都市の中心部に行くというのは面白いことではなくて、やはり各地に謎のスペースがあることが一番面白い。東京23区を滅ぼそうとしている八王子人などにもオススメ!

「陳陳」

八王子市子安町1-9-3 / だいたい19時から&不定休

日台韓交流特務大使! 楊竣翔先生が高円寺から韓国を訪問

新聞でお馴染みのように冷え切る日韓関係。問題をこじらせることに関しては天下一品の政府間交流。どこの国もそうだが、自国民の支持率や次の選挙のことなどを考えて引くに引けない人たち同士の交流や交渉なので、そんな奴らが物事を解決できるわけがない。

そこで! いま、長期にわたって台湾からマヌケ地下文化大使として高円寺に滞在し、日台マヌケ文化圏交流の重要な役割を果たしている楊竣翔台湾大使。アジア圏のバカな奴らの地下文化交流を目指す立場として、昨今の日韓関係を深く憂慮。というか、政府同士は勝手にドンパチやってもらったとして、それがアンダーグラウンドの庶民の文化まで飛び火したらたまったもんじゃねえってことを憂慮。日台バカ文化圏を代表し特務大使として、本日急遽韓国へ飛び立った。

昨日、楊竣翔先生が突如「決めた。韓国に行ってくる」と潔く宣言し、重要任務の準備に取り掛かった。折しも楊竣翔先生のワーキングホリデービザが終わるギリギリに台湾に帰ろうとしていた矢先に台風でその飛行機が6日後に延期となり、このままでは数日間不法滞在状態になるのでどうしようと悩んでいたところだったので、いま海外に行けばこれは一石二鳥だ。

出発前の楊竣翔(左)と小倪(右)。二人とも初韓国で子供のように喜んでいる

将来の日台韓のアンダーグラウンドマヌケ文化の将来を一手に背負い「アンダーグラウンドの世界中の大バカな奴が団結すれば、なんの影響力もないしなんの役にも立たないけど面白いに違いない」という固い信念のものと、韓国に向かうことにした楊竣翔先生。

長期にわたり日台間交流を一手に切り盛りしてきた明晰な頭脳を駆使し、まずは訪問先を確定。格安航空券検索サイトのskyscannerの出発先を「東京」にして、到着先を空欄にして検索し、その結果を安い順に表示すると、最も安く行ける場所が国別に表示される(←この機能結構面白い)。で、今はさすがお盆。どこの国もクソ高いく、台湾香港や中国、東南アジアなど、近場であっても軒並み6万7万の世界。高すぎる〜〜〜。で、今回の目的の韓国の欄を見ると、これがまた韓国だけ異常な安さ。なんと最安は往復で12000円。お盆の真っ只中なのに、これはすごい! おまけに、米中が勝手に経済戦争とかやってるからそのドサクサで日本円が高くなっていて、日本から海外に出るにはだいぶ得をしてしまう。そう、この状況を悪用するのが大バカ文化圏の我々の任務だ。よ〜し、暗躍するぞ〜。かくして世界最高の頭脳を持った楊竣翔氏は格安で韓国行きのチケットをゲット!!!!!

ただ、惜しむらくはそのチケットがソウルや釜山ではなく、務安(ムアン)という見たことも聞いたこともない空港。google mapで写真を見ても何もないし、韓国の友達に死ぬほど連絡して務安の情報を聞いてみても誰も知らないし行ったこともないという。韓国人でも名前すら知らない人もいたぐらい! これ、日本でいうと山形空港とか能登空港ぐらいのところか…。ソウルや釜山の友達が調べに調べてくれた情報によると「玉ねぎが美味しいらしい」と「タコがよく取れるらしい」ということ。コラー! それって何もないってことじゃねーか! それと、さらにソウルのヤクザの息子からの情報によると「務安はヤクザが多い」とのこと。おい! 地下文化ってそういうことじゃない!!!!!

「やばい、タコとヤクザしかいないって、俺どうすりゃいいんだ」と、出発当日になって急に怖気付く頭脳明晰な楊竣翔先生だが、そこへまたマヌケなカモが現れた。これまた台湾から遊びに来たやつで、その名は小倪。今朝、神戸から夜行バスで高円寺に到着して、我がマヌケゲストハウスにチェックインしたばかりだったんだが、楊竣翔先生が「韓国行かない? いま安いよ」と誘うと「おお、行きたい行きたい! 韓国行ったことない!」と、超ゴキゲンに即断即決して、何も知らずに務安行きのチケットを即買い。楊竣翔特務大使も「おお、本当に買った! バカじゃねーの」と大喜び。後になってタコとヤクザしかいないと聞いてもそれは後の祭り。いいね〜、ノリが良くて。

マヌケゲストハウスのステッカーを大量に持ち、「務安の町中に貼ってくるぜ」と意気込む二人
韓国行き前夜、気持ちの準備のため高円寺の韓国料理店へ。店員の韓国人のおばちゃんに務安情報を聞いてみるが、「わたしソウルだからわからないね〜。名前は聞いたことあるような気がする」との貴重な情報を入手

ということで、マヌケな台湾人二人が日台韓マヌケ地下文化交流の重責を背負った特務大使として、誰も聞いたことも言ったこともない務安の街へ飛び立って行った! 頑張れ親善大使! いい結果を楽しみにしている!!!! 大丈夫! とりあえず行って適当に遊びまわってれば何かいい成果はあるはずだ!!!!

彼らが務安でタコとヤクザ相手に何を語りかけるのか!? それは帰国後に明らかにされるので、乞うご期待!!!!! 羨ましい! 俺も行きたい!!

高円寺に香港地下文化大使が着任!

各地のオルタナティブカルチャー圏の交流のために大使を受け入れて理解や親密度を高めようという、地下文化大使の試みを始めてから早くも一年! いやー、早いもんだな〜

地下文化大使(マヌケ大使)についてはこちら!

当初はそんなにうまく大使なんてやりに来てくれるのかと一抹の不安もあったけど、蓋を開けてみたら大使制度は大人気で次々と高円寺に滞在しに来てくれて、いまのところ途切れることなく大使が着任し続けている。今の所こんな感じ。韓国→中国→台湾→韓国→台湾と引き継がれてきており、みんな高円寺で遊び歩いたり飲み歩いたりしながらそれぞれホームタウンの情報をたくさん教えてくれたりと、文化交流としては超最高だし、お互いにとってかなり有意義なことになっている。

さて!!!!

で、次に就任する大使は、いまアジア圏で一番ホットな香港からの大使着任! その名も文李(マーク)というやつで、彼は去年の夏に台湾のバンド共犯結構が東京ツアーをやった時に高円寺に来ていて、それがキッカケで東アジアマヌケ文化圏の奴らと大量に知り合った。そこからは台湾や日本にもなんども訪れ交流しまくっている。そして、先月から香港で巨大なデモが発生して以来、いろんなアジア圏の友人たちが香港に応援に行く時にも香港現地で面倒見てくれたりと、いろいろとお世話になった人物だ。とは言っても近年のアジア大バカ圏の奴らと同様、くだらないことばかり言いだしたり呑んだくれてたりと、安心のロクでなしだ。

70年代のフォークシンガーのレコードジャケットみたいだけど、そうではなく先週撮った写真!

ということで、これからしばらくは高円寺を中心として東京近辺に、この文李がウロウロしていると思うので、みなさんもよろしく〜〜〜

単にイベントや旅行で来ている人と違って、大使は常にヒマそうにウロチョロしているので、いろいろとどうでもいい話題や腹を割って話したりもできるのがいいところ。そう、香港地下文化についてもいろいろ教えてもらう大チャンス!!

これは高円寺に遊びに来るしかない!!!

【北中通り商店街】やぶじい、ついにLEDを知る

参議院議員選挙が行われて新たに政治地図が塗り替えられ、香港ではついにヤクザがデモ隊を襲撃するという事件が発生し、歴史的な1日となった7月21日。高円寺北中通り商店街でも、大きな波乱が巻き起こった。

以前、商店街の街灯がLED化され、LEDがなんのことかさっぱりわからない商店街の長老たちが、右往左往しつつも、よくわからないけどめでてえものらしいって事になり、餅をついて祝うという出来事があった(詳細はこちら)。たぶん、新しい神様の御利益でもあったって感じだったんだろう。

ところが!! 、これまではLEDが電気代が安くなるおまじないだと思っていた商店街の最長老の藪蕎麦のオヤジこと“やぶじい”が、つい最近、LEDが最新型近未来省エネ電球だということに気づいてしまったらしい!!!!

生まれて初めてLED電球を手にしてご機嫌なやぶじい「てめえら、まとめてLEDだ!」

先日の7月21日に行われた恒例の商店街イベント北中夜市の時、やぶじい、どこで仕入れてきたのか100個ぐらいのLED電球を段ボールに山ほど積み上げてやってきた。こっちはこれから始まる北中夜市の準備で大忙しだっていうのに、やぶじいそんなものはお構いなしで「おうっ! てめえら、今からLEDだ!!!」と、わけのわからないことを叫びながら商店街を歩き回る。毎度のことだが、やぶじいこうなったらもう止まらない。たまたま目が合った若手たち(ここでは60歳代以下を指す)をかき集め、「お前ら聞け。今日から全部LEDにする!」と宣言。これは雲行きがあやしい。口を開けば二言目にはLEDだ。なんだなんだ。誰から聞いたんだ?

そう、商店街で夜間に常時つけている電球を変えようって話だ。しぶしぶ集められた町人たちを前に「ハシゴ持ってこーい。おまえら、全部交換だ!」との号令で脚立に登ってLED球に変えていく。当然のように自分も駆り出されたので、電球が切れているところだけ交換していると、やぶじい不満らしく「バカヤロー!! 古い型の電球は全部交換だよ!」と、まだ光ってるやつも交換しろという。「いやいや、やぶさん、まだついてるのはもったいないですよ。消えたら順にLEDに交換したらいいじゃないですか…」と言うと、「このやろう、こんなショボくれたみすぼらしい電球なんか捨てちまえ。ゴミだゴミ!」と、まだ光ってる電球をむしり取って、親の仇のようにゴミ箱にぶん投げはじめる。挙げ句の果てには「こんなもの、こうしてくれる!」と、まだ箱に入ってる新品の白熱球の山を怪力で持ち上げてザラザラーっとゴミ箱に入れて捨てようとするので、「やぶさん、やめて! もったいないよ!」と、みんなで必死に止める。こらー、誰だやぶじいにLEDのこと吹き込んだのは〜!!

脚立に登り「もうこの辺にしときましょうよ〜」と泣き言を言うたこ焼き屋と、「つべこべ言わねえでLEDだ!」と叫ぶやぶじい

そこへ「やぶちゃん、なにやってんの?」と、商店街の電気屋さん、斉藤さんが登場。

で、煌々と光るLEDを見て「こんなの明るすぎるよ!」とやぶじいに注文するが「おうっ? なんか文句あんの? 商店街が明るくて何が悪りぃんだい」と、完全に引き下がらないモード。おまけに「薄暗ぇしみったれた商店街なんて、やってらんねぇってんだ」と、いよいよ頑なに。こりゃ大変だ。確かに従来の白熱球より4倍近く明るい球に変えてるから、商店街がものすごく明るくなってくる。いや、明るすぎる。よく見たらやぶじい、よほどお気に入りらしく、自分の店の周辺は全部LED球に変えてしまっており、店の前は夜なのに撮影スタジオぐらいの明るさになってる。店内よりはるかに明るい。

ちなみに商店街の人たちはみんな自分の店の2階に住んでるので、以前からいろいろややこしい。商店街の照明が暗すぎると「こんな暗くてドロボーでも入ったらどうするんだい」と、文句を言われ、明るくしすぎると「眩しくて寝れねえじゃねえか! さっさと消せ〜ぃ!」と、怒られる。この明るさは後者の方だ。これはまずい。

この時脚立に登って手伝ってたたこ焼き屋の順さんも、「いやー、明るすぎるから2個に1個は外したほうがいいんじゃないっすかね〜」と、電球の量を減らそうとするも、「バカヤロー、だからLEDだっつってんのがわかんねえのか!」と、微妙に言葉の用法がおかしいやぶじい。ここからはまたいつもの通り。商店街のいろんな人が集まって入り乱れてきて、早く換えろ、いや戻せ、つけろ、消せと電球の取り合いで大騒ぎに。…で、延々と外したりつけたりを繰り返してるもんだから、最後には電球の根元が折れて変な事に。「ほらみろ、だから言わんこっちゃねえ!」と電気屋。「さっさとLEDにしねえからこうなるんじゃねえか」と、やぶじい。結局大騒動の大パニックになり、「やってらんねえ、やめだやめだ」と、解散。

というわけで、今の北中通り、半分明るくて半分暗いという、なんとも中途半端な状態に。次回の北中夜市までに、このLED騒動は決着しているのか!? 乞うご期待!!!!!

京大吉田寮にて香港支援イベント!!!

京都大学の吉田寮にて、雨傘運動の時のドキュメンタリー映画の上映会と、今回の逃亡犯条例についてのイベントをやるとのことで、いままた京都に! 雨傘運動を振り返りつつ、相違点や進化したところなども話し合おうってことで、なかなか有意義な企画。

そもそも、この京大吉田寮自体がいま自治の危機にも直面していることもあり、ここでやる香港イベントは重要。方や国家や社会の自治や独立に関することで、方や大学内の学生寮の自治と独立。一見別問題のような気がするけど、実は根底では同様の問題。

今日(7/14)も第二日目があるので、ヒマがある人は是非〜

立て看板による宣伝はいいね〜
100年不変の安定感!
今回は連休で交通費がべらぼうに高かったので、車で京都に。ボロすぎる素人の乱号(ドラえもんカラー)も吉田寮に来たら新車に見える!
京大にも香港連帯の立て看板
イベント後は近くの村屋へ。ここは以前から京都飲んだくれ界にその名を轟かせてる名店だが、2ヶ月前に現在地に引っ越し。引っ越しても同じだった!