中国人が来た!!!!!!!

高円寺・マヌケゲストハウス。相変わらずカオス状態は続いていて、少し前アメリカ人(しかも偶然みんなポートランド人)たちがいたと思ったが、先週は韓国人たちがたくさん押し寄せ、誰もいなくなったと思ったら今度は中国人たちが大挙して押し寄せた! しかも! 普通のゲストハウスと違って全く見知らぬ人たちではなく、初対面だとしても何かしらの繋がりがあったり、高円寺や素人の乱のことを知ってきてくれる人が大多数。いや〜、面白い人たちが多すぎて最高すぎるけど本当に肝臓が休まる日がない〜〜〜

みんな中国の各地で面白いことやってるひとたち。そこに台湾勢と日本勢が合流してとりあえず飲む! いまマヌケゲストハウスに来れば、中国の各地の人たちと知り合うことができるので、超お得だ!!!

さあ、というわけで、本日1月25日(木)はこの中国の人たちによるイベント! すでに準備は始まっている!!!!

中国のポスター展、ドキュメンタリー映像、中国地下文化トークショー、飲み会などなど。深夜には特別企画もあり。これは楽しそうだ〜〜〜

イベント内容はこちらを参照中国地下文化・特別企画〜ポテトイズム・パルチザン

何かの準備が始まった!
夜の11時ぐらいになってからのんびり始める感じが適当でいいね〜
これまでやってきたイベントのポスター約70枚! すごいイベントの数だ!!

中国作戦初日 上海定海橋へ

今年は新年早々から中国に行ってきた! 少し遅くなったけど、せっかくなので紹介しておこう〜

これまで毎月のように海外各地に行ってひたすら飲み友達を大量に作るという、決死のマヌケ作戦を展開してきたわけだが、最近は大きいイベントや自分の本の出版などのために海外へ行くことが多かった。しかし、やはり大きな目的があると色々と任務も多く忙しかったりして慌ただしく終わることも多い。ということで、今年は少しご無沙汰してるところに、全く意味もなく飲みに行くことにした。イベントとか目的とかなんにもなし! やばい、これは絶対に楽しいに違いない!

というわけで、ここしばらく訪れていなかった中国へ。今回は上海と武漢へ飲みに行くことに。

ということで、1月8日、上海に到着〜。まずはここ数年交流の深い「定海橋互助社」というスペースへ。上海は3年ぶりだけど、この界隈の人たちが「来るなら最近の上海の面白いところ色々案内するよ〜」、と言ってくれる。おお! いいね!やはり「ここに行けばなんとかなる!」というスペースが本当に重要だね〜。

それよりも、この定海橋というスペースがある一角がまだ全く変わってなかったのに安心した。超ボロい商店街が健在なのはいいね〜

ここの窓から見える景色が最高。増改築を繰り返してるのでかなりカオスな状態に!! しかも数年前と景色は全く同じだった!

このスペースの建物は三階建。一階のリビングも同じだったが物が増えている! いや〜、やはりいろんな活動を繰り広げてきていることが感じられるね〜

迎えてくれたのは、この定海橋のメンバーの伊人(イーレン)。「いや〜、よく来たね〜。滞在期間が短すぎて面白いところ全部回れないよ!」とやる気満々だ。これは頼もしい! で、「まずはご飯でも食べよう」と、近所の食堂へ。すると、見ず知らずのオッサンが大量のラーメンをものすごい勢いで食べている! 中国に到着していきなり遭遇するのが、ラーメンを死ぬほど食ってるオッサン! ステレオタイプすぎる!!! これが中国か!!!

いやー、しかし昔の中国のままそんなに変わってないこの通りは安心するね〜。東京で言えば葛飾区か荒川区か大田区の蒲田って感じ。

まずは友達の羅渣も運営に関わっているというレコード屋へ。ビルの一室が改造されて店になっている。入口は完全に普通のでかいマンションみたいなところで、インターホン押して入れてもらう感じ。最近の中国は普通の路面店などは家賃が高すぎたりいろいろあって、こういう秘密の店みたいなところが急増している。口コミとネット社会がすごい中国の若者文化の中では、こういう立地でも全く不利じゃなく、どんどんお客さんが来てる。う〜ん、これ普通に観光で行っても絶対たどり着かないよな〜

商品はレコードがメインで、ジャンルは80年代日本のシティーポップ全開。流行りはどこも同じだね〜。そしてここはレーベルみたいなこともやってるようで、いろんなミュージシャンのレコードも作ってる。驚いたのはソノシートでも作ってたこと! ソノシートなんか今作れるんだ! やばい、かっこよすぎる!

そして次はUPTOWN RECORDSへ。

こちらも案内してもらわないと入口が全くわからない場所に。ボロい団地の隙間みたいなところから入っていって、地元のオッサンやおばちゃんたちがお茶飲んでるところを抜けて地下に入ったところ。こんなの絶対たどり着けない!!!!

で、地下に入ると人知れずものすごい場所が広がっており、超改装された広大な敷地に!!!!! 完全に松代大本営じゃねーか!

まずはそのUPTOWN RECORDS。ジャンルは全般にわたってたくさんある。写真の部屋だけじゃなく、奥の隙間を入るとさらにもう一部屋あり、その奥にはまた小部屋があるという迷宮っぷり。レジのあるカウンターでは店主やお客さんが爆音で音楽かけまくってた。いや、景気のいいところだ〜

隣の部屋に行くと、今度はレコード屋ではなくて膨大な出版物を扱う独立系書店。音楽系から文芸、アート、意味不明のものまで幅広い。とりあえずものすごい量の出版物の嵐。中国の友達いわく、「ネットはいろいろ規制や制限があるから、ネットに出てるものは基本面白くない。いま一番やばいのは間違いなく紙の出版物だよ!」。うわ〜、中国ある意味先行ってるな〜。日本とかもそのうちそんな感じになるんだろうね〜。自民党のアホたちがどんどん管理社会化を進めてるしね。ま、でも中国レベルでもみんな全く懲りずに面白いやり方を開拓してる人間のたくましさを見せてくれてるので、ちょっと安心。よし、中国に続け!!!

出版物系の売場も数部屋にわたって迷宮のようになってる。シルクスクリーンのポスターも大量にあった。上海大本営、楽しすぎる〜

ダンジョンの奥の方に行くと、古着や雑貨のスペースもちらほら。

もうここまでくるとどこをどう歩いてきたんだかわからないぐらいになってくる。とりあえず面白いものがたくさんある。

聞けば数名の店主たちが集まって共同で地下を借りてるとのこと。なるほど、どうりでいろんなタイプの店があると思った。これ、写真で紹介するだけだとちょっとイメージしにくいかも知れないけど、とりあえず本当に広い。おそらく20部屋以上はあるであろう迷宮。どんどん進めばどんどん謎の店が出てくる。いや〜、火事になったらみんな死んじゃうだろうけど、死んでもいいぐらいの面白さがある。

あいにくこの日は閉まってたんだけど、さらに奥の方にはタトゥースタジオも。危ない危ない、また勢いで意味不明のタトゥー入れるところだった。

左から、高円寺在住台湾人のユミ、定海橋の頭目イーレン、そしておにぎりちゃん。後ろは爆音で音楽をかけまくる通りすがりのお客さん

写真右は、このUPTOWN RECORDSスタッフのおにぎりちゃん。やたらテンション高く、「今度高円寺遊びに行くよ〜!!!!」と超ご機嫌。是非是非遊びに来て〜。やばい、楽しいことになりそうだ!!

さて、松代大本営を後にしたわけだが、上海と言って忘れてはいけないのが讚手指(Dirty Fingers)というパンクバンド。以前台湾でライブを見て友達になってからたまに連絡していたので、せっかくだから会うことに。上海に着く前日にライブがあって、上海から去った翌日にまたライブがあるとのことで「なんていうタイミングで来るんだよ〜!」とのこと。チキショー、しまった! 何も考えずにチケット取るのもいいけど、こういうことがあるからな〜。

讚手指のメンバーたちいわく「ここが俺たちの本拠地だ」というNEO BARへ。

おお、ずいぶんシャレたところ。しかし、讚手指のメンバーたちは相変わらずバカなことばっかり言ってた。実は彼ら去年の12月に日本に来る計画があったらしいんだけど、結局メンバーの一人のビザの関係で断念することになった。高円寺でもイベントやろうと計画してたのに残念だった! ということで、またどうにかして日本に来る計画を立てようということに。

ちなみに、讚手指超カッコいいバンド。素人の乱5号店の通販サイトでもまだ在庫あるから気になる人はどうぞ〜〜〜

上海にはなんだかんだと友達もたくさんいて、最終的には10数人に膨れ上がり、だいぶ景気いい飲み会になっていた。香港で知り合ったキッカケで去年マヌケゲストハウスのマヌケ大使を務めた雨晴や、マレーシア・クアラルンプールの謎の軍団Findars界隈で友達になったMeei Yiなど、アジア各地で知り合った人たちも集まり、人が集まってくる上海の大都市っぷりを実感。う〜ん、上海もアジア地下文化集結点のひとつだ!!

ということで、酔っ払ったので定海橋に戻り寝る。いやー、初日にしてはいろいろ濃かった。(続く)

中国地下文化・特別企画「ポテトイズム・パルチザン〜遊撃の薩摩芋」

近年交流を深めてきた中国各地でいろいろな活動をする人たちが、満を持して大挙してやってくる!!!!

アジア圏では、台湾、香港、韓国、マレーシアはじめいろんな地下文化との交流も深いが、そんな地域は割と人の行き来も活発な上に情報もお互い入りやすい。しかし、中国は情報の交流も少ない上、ビザの問題もあって地下文化をウロチョロする人同士の人的交流もまだまだ活発とは言えない現状。

そんな中、今回はついに大挙して押し寄せてくる!!!! おお〜、これはすごい! 中国は相変わらずいろいろと規制も多くてやりにくいこともたくさんあるんだけど、中国人たちはやたら頭がいいのでいろんな手を使って、すり抜けながら面白いことをやりまくっている。こんな文化圏に触れることが出来る機会は滅多にないので、これは絶対に参加したほうがいい!!!!

イベント内容は、中国地下文化圏の各種ドキュメンタリー映像の上映、ノイズ音楽かけまくり、中国現代地下文化圏ポスター展、漫画・書籍・ZINEなどの独立出版。そしてソーシャルムーブメントの交流! 広州、上海、武漢、瀋陽から、各グループ、個人の総勢十数人がやって来る。そして、彼らの主要なテーマは“ゲリラ的にやらかすこと”。やばい! これは楽しそう〜!!! そして、為になりそう!

今回は京都の京大吉田寮(1/21)と、東京の高円寺マヌケ宿泊所(1/25)にて開催!

東京会場の方の詳細はいま中国側と詰めてるところなんだけど、午後は展示をやって、夜は簡単なトークイベント+飲み会って感じでやるつもり〜

なんと、彼ら独自に日本語フライヤーまで作って送ってきた! 今週は中国との交流週間になりそう!! 関西方面の人は、是非是非京大吉田寮に! そして関東近辺の人は高円寺に来るしかない!!

ポテトイズムパルチザン! 日本語にすると遊撃薩摩芋! なんだそれは、気になる!

韓国・バムサム海賊団ソンゴンが高円寺出現!

韓国随一の大バカ、バムサム海賊団。そのソンゴンと、これまたマヌケ写真家のスワンが高円寺に現れた! これはやばい、楽しくなってきた〜

最近、このバムサム海賊団のドキュメンタリー映画があり、去年には日本での上映も行われた(その映画とバムサムのマヌケっぷりに関してはこちらを参照)。いや〜、あれは面白い映画だった。

そして、彼らが今回やってきた目的も、その映画の上映会に参加するためだという。おお、再度上映が行われるのか〜!

上映会の詳細↓

http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/463704901.html?fbclid=IwAR2XmLN6ZYDEmowmxa2zzeQsqPYAI6aYOQ9yM697X14qOfW8bE1OAek5j3M

丁稚の小石が逃亡

高円寺をウロウロする丁稚の小石くん、3ヶ月の滞在期間を終え、ついに台湾へ帰国へ。

しかし小石くん、ここ1ヶ月ぐらい毎日のように「もうすぐ帰らないと」「帰りたくない」とブツブツ言ってて、本当に帰りたくない様子。ああ、高円寺や東京が気に入ってくれて、こちらとしては嬉しい限り。ビザや国境の関係がなければいつまででも飽きるまでいられるのにね〜。ま、金の問題はあるけど。

貧乏すぎて食パンとペヤングにマヨネーズで食べる小石くん。しかし当人はうまいうまいと大喜び

 確かに小石くん、日本に来てからライブ見に行ったりレコード屋まわったり、飲み歩きながら友達作りまくったりして、相当充実してる様子。う〜ん、高円寺楽しんでるね〜

ほぼ毎日のようにラーメン屋の「せい家」に行きたがる。写真は同じく台湾出身で高円寺在住の姉貴分のユミ姐さんと

台湾人が観光で滞在できるのは90日間。ということで、泣いても笑っても1月4日には日本を出国しないといけない、ということでギリギリの新年の4日にマヌケ宿泊所も満期出所。いや〜、ゲストハウスの掃除とかも手伝ってくれたり、いろいろありがとう小石くん〜

マヌケゲストハウスのリビングにて

ということで、前夜の1月3日に送別会を開くことに! 「小石くん送別会」と称して、飲み会を開催。20人ぐらいは集まっただろうか、みんな小石くんとの別れを惜しみ朝まで飲む。近所のたこ焼き屋ののタコ順氏などはわざわざ小石くんのために「小石送別歌」を熱唱。いやー、みんな心がこもってるね。

涙を呼ぶ寄せ書きの色紙。普通は観光で遊びにきた人にまでは送らない

そして、小石くんのために寄せ書きまで!

しかしどうもおかしいと思わないのだろうか、小石くん。いくら長めとはいえ、観光で遊びに来てて、帰るだけで何故ここまで大げさに!? 送別会はまだやったとしても、寄せ書きまで送る? 観光の人に!? 先日には復刊した『週刊素人の乱』の一面トップにまでなって報じられていた。なんか、あやしいんじゃない? …と、そう気づいたあなた、鋭い!

そう、我々高円寺のバカどもがそんな青春みたいに純粋な気持ちで送るわけがない。当然秘密の計画があるのだ。残念だったな、小石くん。そう簡単に高円寺バカ地獄から抜け出せると思ったら大間違いなのだ。ワッハッハ…!!! おまえの人生はもう終わりだ!

とりあえず、こちらを見てもらいたい↓

小石のパスポートをこっそり奪って勝手に購入したチケット

そう! 1月5日早朝の台湾から東京の飛行機のチケット。つまり、小石くんが台湾に帰った直後に、また飛行機に乗って日本に来ないといけないのだ。残念だったな、小石くん。君は桃園空港からは一歩も出られず、ましてや台北の地など踏むことはできないのだ〜!!

ここしばらく、あまりにも「帰りたくない」と、方々で言いまくっているので、それとなく「台湾帰ってなにするの?」「仕事は?」「なにか用事あるの?」などと、高円寺のみんなで聞きまくってみても「一切ない」という。さすがにどうしても外せない用事などがあるのなら無理は言えないけど、帰国後の予定は本当に一切ないという。よ〜し、そういうことならば餌食になってもらおうか。高円寺界隈のロクでもないやつらみんなでもくろみ、チケットを帰りの空港で渡し、高円寺に召還する秘密計画。送別会も新聞も寄せ書きも全部演出なのだ! ヒマ人の恐ろしさがわかったか!

約3万円。正月だからやたら高い。くだらないネタのための3万ならしかたがないと、涙を飲んで苦渋の購入

という秘密計画が地下で進行し、何も知らない小石くんは「ああ、あと1週間で帰らないと!」「もうあと4日しかない!」などと悲しむ日々。ということで、「もう二度と会えないかもしれない小石くん」という演出をするために、みんな頭をひねる。まずは週刊素人の乱で帰国決定の第一報を北中通り商店街一帯に報じ、そして再び帰ってきたときの気まずさを増幅させるために送別会をやったり寄せ書きを集めたりする! これは準備周到だ。「小石送別歌」まで歌って、別れの感動も呼ぶ。

どうだ参ったか!!!! 高円寺の大人たちが本気を出したら丁稚の小石くんなど赤子の手をひねるようなものなのだ!!!!! 勝負あった!!!

さて、あとはみんなで朝まで飲んで成田空港まで送ろう! しかし、ここまで手厚く送られてひとつも怪しいと思わないところが小石くんの小石たる所以。

前出のユミ姐さん(左)と、四六時中一緒に遊んでたシンくん(右)

第2部 小石の逆襲

空港でも「帰りたくない」「悲しい〜」を連呼する小石くん。こっちもわざと「もうしばらく会えないね〜」と言うと、何も知らずに「必ずすぐ帰ってくるよ!」と言う小石くん。マヌケすぎる。そして、いよいよ出国の直前、送りに行ったみんなで「これ、高円寺のみんなからの気持ちだから、受け取ってくれ!」と、封筒を渡す。開ける小石!

「…偽物でしょ」

全く信じてない。ちがうちがう! 本物だよ! と言っても「まさか」と取り合わないどころか「また夏頃には来るよ」とか言ってる。それ、明日のチケットだって!!!! で、そうこうしているうちに出国の列は進み「それじゃあまた!」と、出国ゲートの方に消えていった。おーい、俺たちの三万円はどこへいくんだ!

結局、飛行機が台湾に到着するまでに、日台のいろんな友人たちが「そのチケット本物だよ!」と、連絡しまくって、ようやく本人も「ギャー、本物なのか!」と気付く。

ところが、ここからが台湾PUNK小石くんの大物なところ。「無理だな」と、一瞬でそのチケットを捨ててしまい、そのまま実家に帰ってしまった。こら〜! おまえ何の用事もないっていってたじゃないか〜!!! してやられた〜!! 高円寺のみんなのここ一週間の極秘計画はどうなる〜!!

そして、翌日高円寺にも衝撃が走る。全員が翌日帰ってくると思ってたので、「あれ、今日帰ってくるんじゃなかったの? チケット捨てた!?」と、みんな驚く。そして意気消沈! 新春早々のめでたい時なので、まんまと戻ってきて「台湾帰れねえじゃねーか!」という、正月の締めのくだらないオチが美しいところだったが、甘かった!!! やられた!!! 小石が一番大人だった!

ということで、小石くん、また懲りずに遊びにきてね〜

はからずもこれが高円寺での最後の姿となった