つい先日、素人の乱5号店で店番をしていると、大学生風の男女二人がやって来た。「あ、松本さんですか? 本読みましたよ〜」という。いや、これは嬉しい。ありがとう〜
これまでに書いた本は国内版以外にも台湾版や韓国版、中国海賊版などもあるので各地から来てくれる人は結構多いんだけど、やはり本を読んでくれて、しかもわざわざ来てくれるのはありがたいとしか言いようがない!!! ただ、たいていの人は「自分も何かやりたいんですよ〜」というので、「おおいいね! メチャクチャやったほうがいいよ〜!」なんていう話をして終わることが多い。
ところがこの二人が言うには「いや〜、勢いで訳のわかんない店を開いちゃったんですよ〜」という。すばらしい! 大バカだ!!!! 後先考えずにノリだけでいい加減なことやり始めたものの、あとで後悔しつつやせ我慢で突破したりしてグレードアップしたり大惨敗したりする感じ。こういうの最高! 行ってみたい!!!!!
ということで、善は急げ。早速行って来ました、雑貨屋兼BARの「陳陳」という場所。なんと100年近く前の古い家屋を改造して作ったスペースとのこと。
とんでもない企画とかをやりまくっていた美大生を中心に数人で共同運営しているとのこと。そうそう、店やスペースを開くことを人生かけた大ごとだと勝手に勘違いしてる人が多いけど、何人かで協力したらあっという間にできてしまうのだ。いいねー、このカジュアルさ。
聞けば、最近八王子界隈で『貧乏人の逆襲』や『世界マヌケ反乱の手引書』などの本を「これヤベーから読んだほうがいいよ!」と、八王子中を飲み歩きながらオススメしまくってる謎の人物がいるとのこと。なんだなんだ、オマエは誰なんだ〜。ありがとう〜。世の中をメチャクチャにしよう〜。伏兵八王子発の世界大パニック近し!!!!!
店内もすごいいい感じ。ふざけた場所っていうのは基本的に営業もいい加減なのかと思いきや、結構ちゃんとやっててすごい居心地の良さ! 今度ここで何かイベントとかやりたいな〜
ちなみに高円寺から八王子に向かったのはいつもの無国籍チーム。ちょっと紹介してみよう。上の写真の左から順に。
順(マレーシア) ボクサーみたいな顔してるけど、田舎の八百屋で働いてる絵描き。クアラルンプールでもふざけたスペースを運営していた。嫌いなことは「忙しいこと」。
シム(韓国) 「決まった時間にマジメに働くのは無理」と豪語する天性のダメ人間で、現在は東京芸大で学ぶ。座右の銘は「もう一杯飲むでしょ」と「酒おごって」
マーク(香港) 頭のおかしい映像作家。日本にもドキュメンタリーを撮りに来ているが、カメラも回さず遊んでばかりいる。基本的にいつも勢いでふざけたことをやろうとする。
ユミ(台湾) たまたま高円寺を歩いている時にマヌケゲストハウスの看板を見てしまったのが運の尽き。面白半分に泊まり始めたら一挙に世界中の大バカなやつらと友達になり、毎日高円寺で遊ぶようになった。
なんでも大都市の中心部に行くというのは面白いことではなくて、やはり各地に謎のスペースがあることが一番面白い。東京23区を滅ぼそうとしている八王子人などにもオススメ!
「陳陳」
八王子市子安町1-9-3 / だいたい19時から&不定休