滅亡寸前! 社民党最後の戦いBARと、そこへ共産党が乱入!

 6月20日、高円寺の近所の電気屋さん、さいとう電気サービスの斉藤さんが、いよいよ滅亡が迫る社民党の惨状を目の当たりにし、ある時突如「よし、俺が起死回生の社民党BARをやる!」と言い出し、高円寺「なんとかBAR」で、地獄の底から這い上がる社民党最後の闘いBARを開催することに! ちなみに斉藤さん、全共闘世代最後の生き残りで、根っからの社会党人間。うーん、これはテンションが高い!

やるとなった以上、何かポスター作らないとと思い、悪名高い中国文化大革命のプロパガンダポスターを元に完全にふざけた世界最低にダサいポスターを勝手に作ってみた。中央の顔が斉藤さん。これ、斉藤さんにぶん殴られるかと思ってヒヤヒヤしてたけど、商店街で会った時、「ポスター見たよ」と軽くスルーされた! ま、まさか全共闘世代の人々には、これ普通なのか!?

当日、自分は仕事があったので少し遅れて行ったんだけど、到着するとこのありさま! なんとかBARが社民党の選挙事務所みたいになってる!! まさか、ここまでやるとは!!!
社民党関係者で埋め尽くされ、普段のなんとかBARの常連さんは恐れをなして遠くから様子を見つつおそるおそる入ってくる状態!
で、よく見回してみると、集まった顔ぶれがヤバい。社民党幹事長で参院選にも出馬する服部良一氏はいるは、ちょうど関西から東京に来てたという、社民党副党首で同じく比例区から出馬する大椿ゆうこ氏! そして、かつて武名を轟かせた老兵たちまで。こっちは完全に、街の社会党オヤジを囲んで、滅亡寸前の敗残兵風の近所のおじちゃんおばちゃんたちが集まるぐらいかと思ってたら、完全に党を挙げての総力戦の様相! 高円寺の居酒屋で挙党態勢とは!! さらには福島みずほ党首からも激励の電話が入る。この残党の最後の一斉蜂起感、最高だ。完全に、厳しい年貢の取り立てに我慢ならず、百姓一揆前夜に村の神社の境内に集まった雰囲気と同じだ!(知らないけど)

↑完全に社民党に乗っ取られた「なんとかBAR」
大椿さんと、完全に巻き込まれる自分
実は15年ぐらい前に京都で会って以来なので超久々の再会!

と、そこへ、「どうやら社民党の残存勢力が最後の力を振り絞って兵を挙げたらしい」という噂を聞きつけた近所の共産党の人々が、壇ノ浦に向かう源義経のごとく飲みに来る。毎度おなじみ大バカ都議会議員の原田あきらや近所の富田たく区議はじめ続々と現れる。瀕死の状態の社民党にトドメを刺すために鎮圧に来たのかと思いきや、そんなことはなくご機嫌に飲み始める。しかも社民党チームはすでに完全に出来上がっちゃってるので、完全にお祭りムード。
一番面白かったのは、同日行われた杉並区議補選に出て惜敗した共産党の増田さちえ氏。増田さん、早々になんとかBARに現れて社民党チームと飲み始める。そして、先ほどの大椿さんがみんなの前で挨拶した時に支持者の人たちから大椿コールが起こる(←完全に昭和の感じだ!)で、増田さんもノリノリで大椿コールしてる。…他党なのにそんなことしてていいか〜!?笑 増田さん、元々創価学会を離脱して共産党に移籍したので学会から鬼のように恨まれてるのに本人ケロッとしてるという、なかなかの強者。そのフットワークの軽さなので、そのまま社民党に移籍しちゃうんじゃないかと、他人事ながらヒヤヒヤしてたけど、まあことなきを得たらしい。共産党って優等生タイプの堅そうな人間が多そうなイメージがあるけど、この高円寺の近所の共産党は意外とマヌケなノリの人たちがやたら多く、そこは少し安心する。
ということで、社民党と共産党がやたらたくさんいて飲んでるという、一見さんが驚いて逃げるぐらいの近年稀に見る政治色の高さの「なんとかBAR」。いやー、しかしよく考えたらこれ、古代いにしえの時代に野党二大勢力によって結ばれた同盟「社共共闘」がまさかこんなところで再現されるとは。うーん、歴史だ!!

共産党が現れた!

そして、なんでこの日は政治絡みの人がポンポン現れるかというと、話題の杉並区長選が行われ、しかも野党側が推した岸本聡子さんが勝つという快挙があったせい。
で、岸本さんからも連絡があり「夜、なんとかBARに行くよ」とのことだったので、それは大変だと人が集まってくる。作家の雨宮処凛も現れ、選挙中も駅前イベントでMCを務めた山下陽光、同じく区長選出馬が取り沙汰された穴水美樹、西荻再開発反対運動の謎の頭目の水越強(同じく区長選出馬を目論み失敗)その他、続々と現れ、岸本氏の到着を待った。

で、岸本氏現れる!
おー、岸本さん祝杯あげましょー、といういにしえの社共共闘+高円寺の大バカたち。
ところが岸本氏、選対の人たちから「酒は一滴も飲まず、挨拶だけしてすぐ帰るべし」と厳命されてるとのことで(それをうっかりバラすのも若干マヌケ)、「これから頑張って参ります」という感じの政治家挨拶だけして、1分で帰ってしまった。なんだそれー! 一日与党でご満悦の斉藤さんも、「1杯ぐらい飲んでいったらいいのに」と勧めるが当然却下。しょんぼりして諦める。
うーん、正しい。いにしえの社共共闘はともかく、我々高円寺の大バカたちや不穏な勢力たちと接点を持っても何もいいことはないからな〜。しかも、まさかの僅差での勝利で話題になってるだけに、マスコミからも粗探しを狙われてるはずなので、不祥事しかないなんとかBARは危険すぎる。確かに、それは正しい選択。寄り付かないのが吉だ。ま、とりあえず地上世界での活動はいろいろ大変だろうから、頑張ってくれー。我々は引き続き地下で暗躍しまーす
※上の写真は「写真はSNSには絶対あげないでください」という岸本氏。

滅亡寸前の社民党チームは飲み疲れて三々五々帰って行き(滅亡)、その後大挙して押し寄せた西荻チームや高円寺のいつものなんとかBAR常連たちが残って、いつもの感じに戻り、改めて飲み始める。

「岸本さんも政治家になったらいろいろ自由にはできないからね〜」と、自分も政治家のクセに自由に朝まで飲んだくれて、ヘベレケになって何言ってるか分からないのに、朝5時に無理にウクライナ情勢とか語ろうと試みるけどロレツ回らなくて諦めてヨロヨロ歩いて帰る原田先生。

ま、それはそうと社民党滅亡寸前BAR。いやー、でもすごい盛況でビールだけでも130本ぐらい出てたし、これを機に勢力を回復してくれたら幸いだ。

西荻再開発反対デモ、音響担当ノリタケ氏の闘い

写真は、今回の西荻再開発反対デモで、サウンドカースタッフのドレスコードのスーツが祟り、風体が怪しくなりすぎて職質されまくる音響担当のノリタケ氏。


朝の準備のクソ忙しいタイミングで、「ちょっとそこのキミ、尿検査に協力してもらえますか?」とピンポイントで職質され、「今時間ないから無理」と断ると勝手に「こいつは怪しい」と思われ、永久に付いてくる三名の警官。完全にドラクエでモンスターが仲間になった感じ。

デモ終了後、あまりにめんどくさいから検査に応じたところ、当然なにもないので無反応。
勝手に「ホシはクロだ!」とウッカリ思い込んで大量の税金を注ぎ込んで「犯人」追跡を指揮してしまった警察も、結果を見て非常に気まずくなり、風貌だけで判断したものの完全に無実が証明されたノリタケに対し、「いやあ、ボクも昔はDJとかやってたんだよね…」などと苦し紛れに場を和らげようと話を振るが、「それ関係ないから」と瞬時にノリタケにツッコまれる。
ちなみに、この謎の作戦を遂行してしまったのは、令和のうっかり八兵衛こと荻窪警察署安斉警部補。

しかし、ノリタケもかわいそうにと思ってたけど、後で写真見たらこりゃ職質されるわ! 完全にVシネの悪党役にしか見えない!

【大波乱】杉並区長選 西荻・水越氏ヤケクソの出馬か

来たる6月19日、ついに杉並区長選挙を迎えるにあたり、西荻の再開発反対運動の謎の頭目、BAR三人灯店主の水越強氏が出馬の決意を固め、昨日、立候補の届を出しに行く運びとなった。

さて、その前に再開発問題。高円寺でも駅北口の商店街を壊して大通りを通すというバカげた再開発計画がいまだにしぶとく残っていて、裏で根回し状態っていうことで、近年改めて反対の声が大きくなっている。そして、杉並区内一帯を見回してみると、どこもかしこも大通り計画が急に進行し始めていた。こういう、これまで街の人々が作り上げてきた街並みを大きな力で一変してしまうような再開発なんてとんでもねえ! ってことで、先月の高円寺に再開発は要らないパレードでも、各地の人々と連携してやってきた。再開発問題って、各都市の別個の問題じゃなくて、日本中・世界中のジェントリフィケーション(こぎれいで金の匂いしかしない街に一変すること)の一環だからねー。

さあ、そこで区長選。再開発ふざけんなの立場からしたら、区長選は結構重要な選挙ではある。ま、誰が当選するのか知らないけど「立候補してるお前ら再開発問題、甘くみるなよ〜!」というスタンスで文句を言いまくってきたわけだが、区長選挙が近づくと、それに対して各所から意外な反応が!

まず現職の田中区長。田中氏何を勘違いしたのか「この運動は選挙のためにどこかの政治勢力が仕組んだ陰謀だ」というような完全にトンチンカンなことを言い始めた。要は選挙のことばかりが頭にあるのか、謎の政争と勘違いした模様。政党間の政争なんか知ったこっちゃねーよ。それに、もし再開発に何か言い訳があるなら丁寧に説明すればいいし、やるならやるでその意義を堂々と述べればいいのに、この態度。あのヤロー、完全にバカにしてるのか、本人が完全にバカなのか二つに一つだ。とりあえず再開発問題をまじめに取り合う気はゼロ。まったく、ふざけた区長だ。

そして、一騎討ちの対抗馬である岸本さとこ陣営。こちらは街の再開発には懐疑的な姿勢なので、味方かと思いきや、まさかの「明確に再開発反対の立場を取るのは難しい」とのこと。さすがに高円寺の再開発には反対のようだけど、区内の他地域に関しては、再開発にある程度容認の人たちとも一緒にやっていってるからということで、「いったん止まって考えよう」というスタンス。でも実はこれ、田中良の初期のスタンスと似てて、「いったん立ち止まって考えてたはずなのに、気付いたら徐々に進行してるじゃねーか」っていう現状にみんな怒ってる訳で、このスタンスではどうも安心ができないし、「反対」や「中止」と明確な表明ができないのは痛い。
ま、ただ少しだけ救いなのは、昨日高円寺駅前で行われたイベント「高円寺senkyo大街宣」では、岸本氏を応援してる政治家たちが軒並み再開発反対、再開発を止める、と言いまくってたこと。おお、これはいいね!! いやー、惜しいねー、…っていうか誰だー、再開発容認してるやつは〜!

ということで両陣営ともに、現時点では再開発問題は主要な争点や公約からは外れてしまい、明確な再開発反対の票の行き場がなくなってしまった。なるほど、こうやって再開発って進んでいくのかと思うと、コノヤロー、と言うよりない。

水越氏近影。よくよく考えてみるとこんなやつを区長にしてはいけない(笑)


さあ、そこで弱りに弱ったのが三人灯・水越氏。彼は元々、選挙ばかりに重きを置く政治には批判的で、政治を人任せにするんじゃなくて結局のところみんなが自分達で社会を作っていかなきゃダメでしょ、っていう立ち位置。でも、実際に目の前で始まりかけている西荻の再開発を止めるには区長を変えるしかないってことで、3〜4年前に西荻再開発計画(北口道路拡張など)が始まった時から、苦虫を噛み潰したような顔で選挙について訴え始める。「再開発を止めるためにみんな選挙行け〜!」っていう活動をやり始め、今年になってからは高円寺などとも連携をしていろいろやってきた。
だが、いざ選挙が迫ると、政界では謎の勘違いやら大人の諸事情やらで再開発問題が宙に浮いてしまう。
そこで水越氏。「これまでずっと『再開発を止めるために区長選行け』って言っていろいろやってきたのに、これじゃ格好がつかねえじゃねーか〜。それだったら責任とって俺が出て、少なくとも自分が声かけてきた再開発反対のやつらの受け皿ぐらいは作ってやらないといけないじゃねえか」と決断。おお、なんだかすごい責任感!!!
実はこれが迷いに迷って考え続けた一昨日の深夜のこと。

そして、立候補受付の最終日の昨日。決意を固めた水越は早朝から動き出し、吹きすさぶ北風に向かってロングコートをはためかせ、ひとり選挙管理委員会に向かった。路上の地蔵に必勝の願をかけ、巨大な選挙ダルマに目を入れて善福寺川に流し火薬で爆破、そして辞世の句を詠んでポストに投函し、どこにあるかもわからない選管を目指してあてもなく向かった。

そして昨日午後、いよいよ選挙管理委員会に到着。選挙の「せ」の字も知らない水越は、ひとまず選管に殴り込んで「おれ、選挙出ます!」と高らかに宣言!!!!!!!!! おお、我らの水越、ついにやった! 再開発粉砕の狼煙は上がった!!!!!
ところが! そこで事態は急変。そう、「書類不備」。どうやら、山梨の本籍地まで戸籍謄本を取りにいかなきゃいけないってことで、どう考えても間に合わないことが判明したとのこと… アホすぎる!! それ、受験票忘れてくる受験生と同じレベルじゃねーか〜!! 何やってんだオマエ〜!!笑
うーん、惜しかった。義のために立つその気概はすごい。しかし、マヌケ過ぎた! ということで楽勝で出馬断念。

マヌケすぎるツイート


さあ、そうなってくると杉並区長選、現職の田中良と野党側が押す岸本さとこの一騎討ち状態に。
再開発反対の大きな声を上げ、その我々が投げたボールを受け取ってくれる候補者の登場を待っていたが、残念ながらそれは登場しなかった。そしてヤケクソの水越作戦も気概だけは見せたものの自滅。しかし、前回の再開発要らないパレードもそうだけど、選挙に関しては、どこかの候補者を応援する形ではなく、パレードやデモを通して、与野党問わず「再開発なんてやったらタダじゃおかねーからな〜」と、全候補者をビビらせるっていうのが目的。なので、「再開発、絶対ぶっ潰します!」っていう候補者がいないならいないで、それはしょうがない。
再開発問題含む政策や個人の資質など、現職の田中良氏よりははるかにマシな岸本氏に一票を投じるもよし。あるいは、「いやしかし、明確な再開発反対候補に出て欲しかった」っていう人は、ヤケクソの無効票「水越強」と書くもよし。

そして、最後に区長選に当たって各候補者に告ぐ。投票日まであと1週間。杉並区内の再開発問題に関して、態度を変えるのは今からでも遅くはない。田中区長も、道路拡張・再開発を全面撤回すれば評価はかなり上がるはずだし、岸本陣営も、今からでも再開発の「反対・中止」を公約に掲げれば、再開発反対の票はほぼ100%流れるんじゃないだろうか。

ま、選挙の話はこれぐらいにしとこう。政治は人任せにするのではなく自分たちでやるもの。誰が区長になっても「再開発は要らねー!」とは言いまくるのが大事だしね〜

世間を騒がせた、水越 vs 岸本

ラマダーン、始めました

そうそう、イスラム教の断食。一年に一回、約一ヶ月間、太陽が出てる間は飲み食い禁止っていう謎の罰ゲームみたいなあれ。今年はまさにちょうど始まったってことで、勢い余って自分もラマダーンに突入〜。あ、もちろんイスラム教に入信しようというのではなく、ラマダーンだけね。

なぜラマダーン突入かというと、理由はこうだ。
うちのリサイクルショップをたまに手伝ってくれているインドネシア人のリスキー青年。一応、インドネシアではイスラム教がほぼ国教なので、彼も不真面目ながらもイスラム教徒ということになる。いいかげんな性格でマヌケ感全開の雰囲気を持つリスキー氏なんだけど、意外とラマダーン(イスラム教式の断食)は守っている。
ラマダーンが始まると、これがまた気まずい。去年のラマダーンの時は、こっちは関係ないので休憩中にコーヒーを飲んだり、仕事中に水を飲んだり、当然昼時には昼ごはんを食べるんだけど、当然リスキーはラマダーン中は飲み食いはしない。ま、本人も慣れてるので「あ、僕のことは気にしないで大丈夫ですよ」と言ってるが、さすがに本人を目の前にするとさすがに申し訳ない気がしてどうも具合が悪い。

で、数日前、前夜に死ぬほど酒を飲んで完全に二日酔いの状態で店に出た時、リスキーが「ラマダーンの時期に入った」という。こっちもちょうど、酒なんか見たくもないし、食べ物だって一切食べたくない食欲ゼロ状態。げっそりして「いやー、もう死ぬ。こりゃ俺もラマダーンやるしかないな〜」と、うかつに宣言してしまい、リスキーも大爆笑して「それ、やった方がいいよ!」と、けしかけてくる。しまった、後に引けなくなるいつものパターンだ! 「やるよ!」と大風呂敷を広げて引っ込めるのは、これはみっともない。ぐぬ〜、これは弱った! わかったよ、やればいいんだろ、やれば。俺が悪かった、やるよラマダン。
ってことで、完全に意味不明の成り行きでやることにしました。人生発のラマダーン。やられた〜

焼き鳥とビールでご機嫌のリスキー氏


でも、実のところラマダーン、ちょっと興味もあった。知識だけで知ってた時は遠い世界だったんだけど、リスキー氏がたまに店を手伝ってくれるようになって、年に一回謎の断食をしてる人を実際に見て、どんな感じなんだろうとやってみたくなってくる。それに、世界には山ほどイスラム教の人はいるってこともあるので、ちょっとは同じ気分を味わってみるのも面白そうだ。まあこれも国際連帯の一環とも言えるし、まあこれはいい機会だ!
そういえば、自分自身としては宗教は基本的に無宗教なんだけど、厳格な無神論者ってことでもなく、どちらかというと、八百万(やおよろず)の神系。仏教式の葬式でも神式やキリスト教の結婚式もなんでもいいし、正月は神社で初詣、仮装大会のハロウィンからケーキ即売会のクリスマス、中華街に遊びに行けば関帝廟参拝でも、基本的になんでもいい。地蔵があればとりあえず「よう!」と声はかけておく。ま、そんな感じ。
ということで、この際ラマダーンだってアリだ。神社の酉の市みたいな感じで、なんだかよくわからないけど「めでてえめでてえ、なんか御利益あるかもしれねえ」ってことで、やってしまおう。

さて、二日酔いでメシが食いたくないって理由だけで迂闊に始めてしまった人生初ラマダーン。そんなふざけた理由でいいんだろうか!? バチが当たるんじゃないか?
…と、思って、リスキー氏に、なんで真面目にラマダーンやるようになったのか聞いてみると、ラマダーンになるとモスクにかわいい女の子もたくさん集まるからそれを見に行き始めたのがキッカケで、さらには仲間たちとどこのモスクがかわいい子がいるかとか情報交換したりして、用もないのにわざわざ遠くのモスクにお祈りに行ったりしてたという。なんだ、こいつもバチ当たり系か!笑 ま、似たようなもんか。よし、じゃあ大丈夫だ。

さて、ラマダーン突入はいいんだけど、よくよく考えたらなんで断食しなきゃなんないのか? なんの意味があるの? って気になってくる。なんか勝手な想像で、「太陽が神様で、そのお日様が出てる時に飲み食いするのは失礼だから飯を食わないのか?」ぐらいに思ってたら、そんなのじゃないという。リスキー氏いわく、こんな理由だという。

1、お腹が減って困ってる人の気持ちを味わって、日頃からその人たちのことを忘れないようにする

2、空腹の時に機嫌が悪くなったり荒れたりすることが多いから、空腹でも落ち着いてられるように練習しとく

こんな理由だとのこと。おおー、なるほど。そうだったんだ! これは普通にいいね。いいかげんなやつがいきなりラマダーンやり始めて神にぶん殴られたらどうしようとか恐れる必要もないかもしれない。この2点のためにってことだったら宗教関係なく普通にやってもいいしね。よし、ラマダンだ、ラマダンだ。やっちゃうよ〜

ルールは、とりあえず日の出から日没まで何も口に入れない。食べ物はもちろん、コーヒーもビールも水もダメ。ガムやアメもダメで、とりあえず口に入れたらダメらしい。おお、面白そうだ。
そして、ラマダーン明けには自分の平均月給の2.5%程度を貧しい人や困ってる人にそっと恵んであげるべしとのこと。粋だねえ、どうも。

ということで、5月1日までのラマダーン期間。やってみま〜す!
日々の詳細はTwitterで報告するので、乞うご期待!!!!!!

『寝そべり主義者宣言』日本語翻訳版が完成! 西日本ゲリラ販売作戦へ!!!

今、中国で若者を中心にアンダーグラウンドで流行っている「寝そべり主義」。お金お金、仕事仕事っていう社会に抵抗するムーブメントのようなもので、誰が始めたともなく中国全土に拡大している。一種の反乱なんだけど、別に明確に政府批判ってことでもなく、むしろ反資本主義運動とも言えるるので、中国政府としてもどう対応していいのか困ってる様子。ただ、今の中国は完全に資本主義の方に舵を切ってるので、さすがにみんなが働かなくなってのんびりしはじめたら一大事。ということで、中国国内でもこの「寝そべり主義」はそろそろタブーのような感じになって来ていて、体制派メディアや秩序派メディアなどからも「堕落している!」と批判の対象になっている。なので、今はまだギリギリ大丈夫だけど、今後もしかしたら中国内では検閲対象になっちゃう可能性もある。もったいないな~

そこで、これ中国内で流行ってるだけじゃもったいないと思い、日本語翻訳版を作った。ちなみに中国は言論統制が厳しいけど、実は日本だって他人のこと言ってられる状態じゃない。長らく続く自民党政権のおかげで、言論の統制は徐々に進んできている。そして、これ世界中でそんな流れもある。いやな世の中になってくるな~。でも、言論統制されたからといって全員がいい子ちゃんになるかっていうと、そんなことはない。絶対に地下流通でいろんな文書や作品を回したり、あの手この手でいろんなことを考えるのが民衆のたくましさ。それは現在の中国もそうだし、中東とかロシアみたいな厳しめのところとか、または戦前の日本だってそうだ。

ということで、この「寝そべり主義者宣言」、記念すべき日本語版発刊に合わせて、地下流通の予行演習を兼ねた先行発売をやってしまうことにした! 正式には二月に入ると同時に刷りまくって店に置いたりしてバラ撒く予定だけど、それに先駆けて100部限定でゲリラ販売を敢行!! いざ、言論統制が厳しくなったときは表立って売ったり出来ないと思うので、神出鬼没で、突発的に売りまくって逃げる感じ(イメージとしては寅さんが路上で本を叩き売ってる感じ)。しかも、言論統制が始まって最初にターゲットになるのは東京だと思うので、東京は避け、地方都市からバラ撒き始めるのがよさそうだ。

さあ!!!!!!! ということで、地方行脚の始まり~。ちなみに、すでに危険を察知し(←予行演習(笑))て数日前には東京を脱しており、印刷したすべての『宣言』を持って九州行きの船の乗り込み、現在は船上でこれを書いている。

諸君、西日本で会おう!

【速報】高円寺「なんとかBAR」がついに復活!!!

昨年初頭の新型コロナ日本上陸以来、長らく休業していた、高円寺「なんとかBAR」。史上最低の店主たちによって日替わりで回している、前代未聞の最低のBARだ。一時的に再開した時はあったけど、結局延べ日数にすると約1年半に及ぶ休業。誰もがすでに潰れてしまったんだろうと思っていた、その時!!! …そう、まだ死んでいなかった!
ついに「なんとかBAR」が再開してしまう!!!

そして、長い休業を経ての再開なので完全リニューアルしてグレードアップするかと思いきや、そんなことはない! ほったらかした状態だったので何も変わってないどころか、よりヒドくなっての堂々オープン!
これは駆けつけるしかない!!!!!!!!!!!

さあ、キミも2019年にタイムスリップだ!

そして、再開のスケジュールは下記の通り!

■10月24日(日)
夜24:00(25日0:00)開店!
リバウンドなんとか期間が終わった瞬間、つまり深夜0時にシャッターが開く予定!!
この日は営業というより乾杯がメイン。
夜11時半ぐらいからみんなでなんとかBAR前に行列して、12時を迎えるとともに店内で乾杯。行列がメインなので、皆さん11時半にはぜひ〜
もはや祭りなので、酒は全て無料で振る舞います。財布を持たずにどうぞ〜
もちろんスタッフや常連さんだけじゃなく、初めての人も大歓迎。みんなで乾杯しましょう〜

※この日は1時間だけ開けるので、1時には閉店します

■10月25日(月)
「なんとかBAR復活記念! 廃墟BAR」
最後の臨時営業から一年近くが経ついま、中は惨憺たる状態! そのまま決行するので覚悟してご来店を。
復活記念の祝賀BAR!!! これはめでたい!
時間未定だけど、夜8時か9時ごろからは空いてる予定〜

■10月26日(火)
大掃除
夕方6時ごろからぼちぼち始めます。
この日は営業はしません。掃除を手伝ってくれる人がいたらぜひ〜
「普通は大掃除してから復活BARじゃないの!?」と思うかもしれないけど、そううまくことが運ばないのがなんとかBAR。勘弁してください。


さあ、地獄への扉が再び開かれた!
24日深夜〜26日は、なんとかBARへ!!!!

以降のスケジュールはまだほぼ未定だけど、こちらでチェック!

なんとかBARスケジュール

三毛別ヒグマ事件現場へ行く

北海道をウロウロしていると、こういうヒグマ注意のお知らせを至る所で見かける。まあ元々は熊のエリアに人間が進出してるんだから、熊の機嫌を損ねて怒られるのはしょうがないかと観念もしていたけど、最近のニュースではヒグマの生息数も増加中で、いまや90年代ごろの2倍で10000頭以上の野生ヒグマがいると推定されているという。今年2021年でもヒグマに襲われる怪我人や死者の数も急増中とのこと。

うーん、若干不安になってきた。
不安になると調べてしまうのも悪い癖。以前、うちの前にアシナガバチが増えてきた時はやたら蜂のことを調べまくってたら異様に詳しくなって、おかげで街を歩くだけで蜂や蜂の巣を発見して震え上がるというヒドイ目にあった(調べなきゃよかった!)。近所でカラスが増えた時も調べすぎてカラスの凶暴性や頭のよさを知り恐ろしくなったし、蟻が増えたら今度は無駄な蟻知識が増え、おかげで蟻に怯えて生きる生活を送るハメになった! …と、そこへ来て、今度は戦ったら100%負けるヒグマの登場。これは大変だ〜!!

ということで、以前から聞かされていた有名なヒグマ事件などをあらためて復習してみる。例えば下記の記事で紹介されている手記なんかは超リアルで、二度と山なんか行きたくなくなるレベル。
福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件

そして、もっと古い話だけど、これも夜も眠れなくなるほど超恐ろしい事件。
三毛別ヒグマ事件

上記の2件、この記事を読む上で一応目を通しておいてもらえると、よりリアルに感じられるので、ぜひ。
そして、他にもこれに類するような事件は多数起きていて、海外なんかではもっと巨大な熊に大量の人が食われたりと、とんでもない事件がたくさんある。熊は元々は温厚な性格のはずなんだけど、やはり人間の進出で居住地が被っちゃったからな〜。ごめんよ熊さん
この時点で、もう俺は一生東京から一歩も出ずに生涯を閉じようと決意するが、さすがにそうもいかない。これは弱った!

と、思っていると、なんとその三毛別の事件現場がその現地に再現されているという。すでに無数のヒグマ事件についての余計な知識がついて必要以上にビビっている身からすると、なんと恐ろしい!!! そんな怖いところ、絶対に近寄りたくない。いや、元々そこはクマさんたちの領地。自分のような訳のわからないよそ者は無用に近寄ってはいけないのだ!! そうだそうだ。行かないぞ!

とは言っても、気になって夜も眠れないので、渋々ながらやってまいりました、三毛別のある北海道の苫前町。
さっそく、町役場の前には巨大なヒグマの像。事件の地ってことでヒグマを売りにしてるのか〜! 必要以上にビビってる自分としては、もはや公園の林や小学校の植え込みを見るだけで「危ない! クマが出る!」と恐れ、北海道民からも笑われる完全にヘッピリ腰レベル。こんな像を突如見かけたらもう謝るしかない。
ちなみにこの像、やたら新しいと思ったら、以前のものが老朽化が激しくて最近クラウドファンディングなどで資金を募集してキレイに再建したんだって。なんて余計なことを! 怖いじゃねーか! 自分だけ怖い思いするのも癪だから、次の老朽化では俺も出資してやる〜

苫前町にいるだけですでにビビりモードに入ってるんだが、町営の郷土資料館にはさらに三毛別事件の詳細な資料や解説が展示されているとのこと。怖すぎて絶対行きたくない。なんでそこまで詳しくならなきゃいけないんだ! もうウィキペディアで十分だよ! 俺はいかないよ、そんなところ!

しょうがないから行ってみると。入口の看板がすでに怖すぎる。やっぱりヒグマが売りなのか! 郷土資料館なんだから、遺跡とか古民家や過去の道具類とかも展示してるんじゃないの? ただ、やはり三毛別事件のことがメインに扱われてるようだ。うーん見たい、いや、見たくない!
ところが、幸運にも新型コロナのため臨時の長期休館中とのこと。いや〜、命拾いした。危うくもっと知識が増えたり、うかつにヒグマキーホルダーを買ったしして(売ってるか知らないけど)四六時中恐怖に震えながら生きるところだった。助かった〜
次に苫前に来た時も開館いてないか一応チェックしに来よう。

ちなみに、この資料館は市内にあるんだけど、例の三毛別の現地は市内から30キロほど山の中に入ったところ。市内でも怖いのにそんな山奥まで行けるわけがない。怖いから無理! 時間もないし。
そんなところ行かないよ。もう帰るよ。

しかし、ここで行かないと末代までの恥ってことで、やむをえず現地に向かう。車でしか行けないんだけど、これがまた北海道らしいひたすら一本道で、引き返せない感じがまた不安になる。もちろんその道沿いには普通に住んでいる人もいるので、ひとまずは平和な牧歌的な風景が続く。

標識はよりによって「羆嵐跡」。普通に現在の地名の三溪とか、百歩譲って昔の地名の三毛別でいいんじゃないの? どうして、そう人を怖がらせようとするかな〜、まったく!
「羆嵐」とは、三毛別事件を題材にした吉村昭の小説のタイトル。こんな怖い小説、死んでも読みたくない。

この羆嵐標識でさらにビビり、この先いったいどんな恐ろしい雰囲気が漂っているのかと震えながら、ひとり車を運転する。この辺まで来ると、もう民家もまばらで道の両脇の山もだんだん迫ってきて山が深くなってくる感じ。万事休すだ。
よし、もうここまできたら覚悟を決めた!! とことん行ってやろうじゃねえの。さあ、かかってこい。ヒグマでもグリズリーでも恐竜でも出てきやがれ! 勝負だ!!

ギャー、出た〜! と思ったけど、道すがらの作業小屋などに貼ってある看板がやたらかわいい。話が違うぞ、おい〜
ちなみに、親子グマって遭遇したら一番ヤバい。小グマを守るためだったり、狩り方を教えるためだったりで、かなりの確率で親熊が攻撃してくるという。くそー、こっちの気も知らないで〜
どうでもいいけど、この事件現場へ向かう一本道の名前、ベアーロードっていうのか! よりによって!!

途中にある町の施設の看板もやたらかわいいけど、必ず熊。こわいこわい。

チキショー、この看板もいろんなパターンがある! 騙されないぞ!

途中、橋を渡るときについに「三毛別」の名が登場。このベアーロード沿いを流れてる川の名が三毛別川。現在は地名としては無くなってるけど、川の名前としてはまだ残ってるんだね〜
いよいよここまで来たかという実感。

いよいよあと2キロ。どんよりとした雲がまたなんとも言えない雰囲気を醸し出す。
よく見たら、また羆嵐って書いてある! それやめてくれ〜。何がようこそだ!!

現地から1キロ程度になってくると、さすがに山深くなってきて、民家や農地もほとんどなく人の気配がない。ただ、道沿いには「発砲禁止」などの看板がさらに不穏な感じに。
余談だけど、沿道は私有地になってるのか「入ったら100まんえんもらう」というスプレー書きの看板などもあって、こっちの方が怖かった。100万円取られても大変なので、ひとまず羆嵐の方に向かう。行きたくね〜、帰りて〜

いよいよ事件現場まで200m。看板が怖い!!! さっきのベアーロードの看板の方がいい!
この辺りになってくると舗装路も終わり未舗装の林道のような道。もし車が溝にハマったりパンクしたりしたらもう人生終わり。来なきゃよかった〜

到着〜
この民家は当時のものではなく同じように再現して作られたものだとのことで、実際の現場はここのもう少し裏手になるとのこと。いやー、でもまだ未開拓の時代に、こんな防御力ゼロの家で暮らしてたとは…。
というか、ヒグマまで再現してる! さっきのベアーロードのクマさんと人相が全然が違う!!

内部も当事を再現してる。ここにいるところを外から巨大なヒグマに襲われたと思うと、怖かっただろうな〜
で、中に入って見ていると、一番奥になにやら小さい注意書きが。

「この付近でヒグマの目撃情報が寄せられております。見学される方は、十分注意されるようお願いします。」

言うのが遅い〜! 2km地点でそれ教えてくれ〜

慌てて小屋を飛び出ると、その前にはヒグマの冬眠の穴!
かつてのものらしいけど、中が見えないだけに不安でしょうがない。気になってしょうがないので、小屋の外観や慰霊碑など付近を見て回る間も、この穴は2秒に一回は必ず振り返ってチェック!
確かに、この場所の周囲は一面の山の茂みなので、普通にヒグマがいてもおかしくない。しかも、そんなに頻繁に人が訪れるところでもないので、なおさらだ。

さらに!!!
蜂までいるという! どうやらスズメバチの大群がいるらしく、超危険だ。幸いにも10月はだいぶ涼しく、この時は蜂は見なかったが、これでスズメバチなんてが出たらもう大パニックだ。
っていうか、クマとハチってよく考えたら完全にくまのプーさんの世界。 子供の時に想像してたイメージと全然違う! 騙された〜!!!

かろうじて観光地風の看板を発見。「あんない図」なんていう看板でなんとなくホッとして、説明文なんかを読んでみて「自分は観光地にいるんだ。危険じゃないんだ」と言い聞かせるが、文章を読んだら内容が怖すぎてもっと怖くなる。

しかしこのヒグマ、いくらなんでもデカ過ぎるんじゃないの、と思ったけど、どうやら原寸大とのこと。ひゃー、こんなのに襲われたらひとたまりもないなー。こわいこわい! 怖すぎる!!!

あれ? でも後ろから見ると、あまり怖くないぞ!?

よし、今だ! 野郎ども、ずらかれ!!!

と言うことで、敵の隙をついて一目散に退散。いや〜、酷い目にあった。

でも、この現場に一度行っておくとヒグマの怖さも少し実感できるし、人間とヒグマの生活圏の接点で起きた事件のこともリアルに感じられて、なかなかいい経験になるので、みなさんもぜひ近くに寄った時は行ってみてもらいたい。
ま、俺は一回行ったからもう二度と行かないよ、怖いし絶対。いや、たぶん

素人の乱5号店、台風で大破!!!

夏も佳境に入ってきて、いよいよ台風の季節。
東京五輪の開会式には異例の台風が東京直撃しそうになり、ザマーミロなんておちょくったりしていた。
ところがなんと、その台風は急遽北へ逃亡し、東京はカラッと晴天。チッ

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で、そうは言ってもオリンピックも台風も別にそこまで興味はないので、日常生活を送っていると、なんとまたも台風が襲来するとのこと。巷ではみんな「災害に気をつけましょう。うまく台風それてくれればいいですね」なんてキレイ事を言いつつも、心の底では台風直撃にちょっとワクワクして楽しくなっちゃうのは子供の時以来の人間の性分。
自分自身、三度の飯より楽しみなのは巨大台風の直撃。「こりゃー大変だ」なんて言いながら、商店街を歩いてて友達に会うたびに「いや、これはもう世界の終わりが来るよ。お前の家なんて軽く吹き飛んじまうぞ!」なんて、台風襲来を触れて回る。

で、やって来たのが、台風10号。おおっ、来るか来るか? 事前予報だと東京向かってまっしぐら。挑戦的だね、コノヤロー。どんなやつが来るのかと台風情報を調べてみるとたったの990hPa。チッ、ずいぶんチッポケなのが来やがるねまた。そんなの朝メシ前のハナクソみたいな台風じゃねえか、まったく〜。お前じゃ話にならないから、親分連れてこい、600hPaぐらいの東京タワーが飛んで行ったり富士山がふたつになったりしそうな、日本沈没ぐらいの景気のいいデカイやつ。それぐらいじゃないと張り合いもヘッタクレもあったもんじゃない。ちょっとした風が吹いて木やら看板なんかが揺れたする程度じゃ味気ないじゃねえか。

で、興醒めして「くだらねえ、俺は先に寝るよ!」と、チビッコ台風の襲来を前にさっさと布団に入る。聞けばその日はオリンピックの閉会式だって。ケッ、ざまあみやがれってんだ、スポーツにかこつけて金をもうけようなんてせせこましい了見でつまんないこと目論んでるからそういう目に遭うんだ。ご苦労なこった。俺は寝るよ!


で、翌朝起きてみるとその台風10号、もう行ったはずなのにまだグズグズ雨なんて降ってやがる。普通は台風が行っちゃったらカラッと晴れてるのが相場なのに、まったく往生際まで悪い野郎だねー。
しょうがねえ、仕事でもするかと街に出てみると、看板は飛んでない、ガラスは割れてない、瓦が飛んでハゲ頭みたいになってる家もない。面白くもなんともない。ヘッ、所詮は990hPaの低気圧に毛が生えた程度のしょうもない台風。期待持たせようとしておこがましく台風名乗るなんて10年早ええ、扇風機で言えば弱以下のそよ風のスイッチだな。

…と、職場の店に着いて、シャッターを開けてみると!!!!!
大パニック!!!!!!!!
完全に大漏水!! ものすごい雨漏り!!! もう店中が水浸しで、床なんて池になってる。コノヤロー、どうなってんだ!!!!! 騙された! 話が違うじゃねーか〜〜〜

あ〜あ、商品の在庫やら店の設備やら道具類もビショビショになってるし、契約書やら店の書類なんかも水浸しで全部シミだらけ。やべー
海外の友達のバンドのグッズやTシャツなんかも茶色い水でとんでもないことになってる。やられた〜

このやろう、一言文句言ってやらねえとこっちも引っ込みがつかねえと商店街に飛び出すと、街は至って平静。周りをキョロキョロ見渡しても、何も異変はない。あれ、気のせいだったかと慌てて店に戻ると、やっぱり浸水で店内大パニック。コンチキショー、うちだけか!!! 建物が古すぎて、周りはビクともしてないのに、こっちだけ大惨事。これはみっともない!
愕然としてなんとか後片付けをしつつ、仕事もする。しかし、あまりの惨事に途方に暮れ、これは続きは明日だと、そのまま店を閉めてしょんぼり家に帰る。

…と、油断したのが運の尽き。台風10号が去った後からは台風9号がやってくるという、完全に人をおちょくったことになっていた。ついに大ボスの登場かと思ってちょっと楽しくなってきて調べてみると、こっちもチビッコ台風で、東京来る頃は力尽きて低気圧に変わるだって。バカバカしい、もういいよそんなの。あっち行け、シッシッ! 天気予報も小雨がちょっと降るぐらい。あっそ。10号でも9号でも5合炊でもなんでもいいよ、俺は先に寝るよ! 明日は店の片付けで大変なんだから、お前らチビッコたちに構ってるヒマはないよ。

で、朝起きてみると、窓の外は見たこともないぐらいの豪雨。しまった、計られた!!!
店に行ってみると、さらに被害は拡大。店の中全部水浸し!!!! うひゃー、なんだこりゃ〜。10号と9号、バカにしてごめん!!!! 俺が悪かった!


さあ、これは完全に敗北。もちろん昨日と同じで周りの家や店は被害ゼロ。うちだけ大パニック。
天井裏も全部浸水してるので、うかつに電気を入れてショートしても怖いので、まずは暗闇の中で片付けを開始。でも、電気もつけられないし、次また雨降ったらおしまいだし、う〜ん、これは復旧に一週間ぐらいかかる予感。

そう思ってテンション下がりまくってたら、大家さんが飛んで来てくれて、自ら屋上の排水やらいろいろと直してくれたりするし、商店街の電気屋さん(毎度おなじみ斉藤電気サービス)が駆けつけてきて、電気使って大丈夫かみてくれる。おお、早い!!! これ、オフィスみたいな事務的な不動産屋やら管理会社やら通してやってたら、「いま担当者に確認しますので」とか「業者の方から連絡させるので日程を調整してください」みたいになって、いったいいつ復旧するかわかったもんじゃない。ところが、うちの場合は、全部直接携帯に電話して「こんなことになってるんですけど」「よし、今から行く」みたいな感じ。で、みんなでてんやわんやになり、まさかの1日でだいたいの対策が完了。おお〜。やっぱりこっちがいいな〜

で、電気も復旧して雨漏りの心配も無くなったので、こっちも急にやる気が出てきて、恐ろしいスピードで片付けを開始。というか、再起不能のものを死ぬほど捨てまくる作業。これがまた気持ちいいんだよね、また。これでもかと捨てまくる。

すると、あらかた片付いた頃になると、一報を聞きつけた高円寺の友達やら飲み仲間やらよくわかんない人などが、「なんか手伝うことない!?」「大丈夫だった?」などと次から次へと現れる。おおー、ひととおり片づいちゃったけど、その気持ちだけでありがたい〜!! いや、心強い。

ということで、なんとか店の作業スペースも確保できて、店の程を取り戻せた。いやー、台風は侮れないな〜。そして、いろんなものが直でつながってる人間関係によって成り立ってる社会の強固さも改めて思い知らされた。いやはや…

って言ったって、こっちが小さくなってると思ったら大間違い。これぐらいじゃビクともしないし、冷や汗ひとつかきやしねえ。扇風機で言やあせいぜい中だな。次は300hPaぐらいの漬物石が宇宙に飛んでくぐらいのスゲエのがドーンと来やがれってんだ、コノヤロー。俺は怖くないよ! 台風のバーカ、バーカ!!!!!

東京五輪目前、福島第一原発にやって来た!

誰からも望まれない東京オリンピックの開会式が今日行われるそうだ。
しかも「復興五輪」という名目のようだが、震災の復興どころか、コロナという新しい災害まで加わっていて、本来はオリンピックなんてやってる場合じゃないはずだ。

そして、コロナの問題や五輪組織内部の問題続出でてんやわんやの中、その「復興五輪」すら忘れ去られつつある様子。ついでに言うと、その「復興」自体も、政府は地震や津波のことばかり強調しがちで、政府にとって都合の悪い原発事故の災害についてはあまり触れたがらない。
で、最終的にはその「復興五輪」も、いろんな化けの皮がどんどん剥がれて、実のところは単なる国際的な巨大金もうけイベントということが見事にバレたけど、それでも強行開催。ひどい話だ〜
忘れ去られている被災地や復興。その中でさらに置いとかれてる原発被災地。

さあ、ということで、福島にやってまいりました。場所は東京電力福島第一原発の目の前。双葉町。
ここはまだ放射線量が高く、人が住める状態ではない。地震で建物などが倒壊し、その翌日の原発事故で膨大な放射能が到来して住めなくなり、10年経った現在までそのままの状態が続いている。

ちなみに、上の2枚の写真、当時の写真とかじゃなくて、昨日撮った写真。頭ではわかっていながらも、現場を見て回ると改めて実感が湧くので、やはり現場を見ることはとても重要。そう、これがアンダーコントロールの世界。
地震や津波などの自然災害は、被害は大きいけどそのあと少しづつ復興に向かうことができる。でも原発の災害の場合は、処理が大変過ぎて見通しが立たない。そもそも後処理の仕方が決まってないのに建てちゃったもの。原発いらねー

っていうか、菅とかアベとか森とかその辺の奴らこそが、見とくべきだよな〜。バッハも野球の始球式で福島市には行くみたいだけど、帰宅困難区域とかも見るべき。「こんな状況の中で金もうけをもくろんで、恥ずかしい!」と、普通なら心が痛むところだけど、痛まないんだろうな〜、やつら。

ということで、今日はオリンピックの開会式だって。ふーん。

【実話】夏の恐怖体験〜忍び寄る怪物との激闘 

この恐怖体験をしたのは、昨夜のこと。普段は平和な高円寺北中通り商店街も、突如として身の毛もよだつ恐怖の状態に陥るんだということを思い知らされた体験だった。思い出すのも恐ろしい出来事を一人で抱えるのはあまりにも辛い。そこで、今回は皆さんとこの体験を共有することにした。

昨夜、リサイクルショップ素人の乱の店番のため、その日は一人で店にいた。時刻は夜の9時ごろであろうか、店のレジの少し奥の方でパソコンに向かい事務作業をしていた。作業に集中していたためか、音楽が止まっているのにも気づかず、店内は静寂に包まれていた。

すると、ふと脇の方から何者かの視線を感じたので、お客さんか何かかと思い、レジのカウンターの方に目をやるが、そこには誰もいない。カウンターを挟んでさらに店の外の商店街も見えるのだが、そこにも誰もいない。普段は仕事や学校帰りの人々や酔客などで賑わっている北中通りだが、その日に限って誰もおらず、珍しく静かな商店街だった。グズついた天気のせいでみんな早々に帰宅してしまったのかもしれない。

まあ気のせいかと思い、また気を取り直して作業を続ける。しかし、また明らかな視線。間違いなく誰かがこちらを見ている。…おかしい、店の中にも外にも誰もいないはずだ。少し気味が悪かったので、パソコンの画面から視線をそらすこともできず、これはどうしたもんかと少し考えた。時折、エアコンの冷気が体に当たるのだが、その日に限ってはその冷気が背筋を凍らすような風に感じる。

このまま固まった状態では埒も開かないと、勇気を振り絞ってもう一度「えいっ!」と、レジの方に振り返る。また誰もいない。おかしい。でも誰かいる。ふと視線を下に落としてみる。ギャーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!! 出た〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!! ネズミだ! オマエか!!!!!

しかもそのネズ公、図体もデカく、小癪にも大きめのへちまのタワシぐらいの大きさがある。そして態度まででかい。そいつは、レジカウンターの外側の床あたりに座ってこっちを見ている。どうやら正面の入口から堂々と店内に入って来た様子。おかしいじゃねえか、普通はネズミってのはチョロチョロしてるもんだと昔から相場が決まってる。こういう時はササッと物陰から物陰へと身を隠すのが常だ。もう少し怯えながらコッソリ入って来てもいいもんだ。しかし、このネズ公ふてぶてしいことに、こっちを見つめたままノソノソとゆっくり歩いてレジカウンター内の方に向かって歩いて来て、こちらが怯んだ瞬間にまた止まる。まったく、もっとネズミらしい立ち振る舞いはできないのかね、こいつは。

この時点で、自分とネズ公の距離は1.5mぐらい。う〜ん、近い! このやろー、バカにしやがって〜。それが人間様に遭遇した時のネズミの態度か。さては、つぶらな瞳で見つめればチーズでも出すと思ってるんじゃないだろうな。そんな上手い話あるわけねえじゃねえか、コンチキショー。こっちだって、晩メシには困ってるんだ! それとも、もしや俺を人間じゃなくてネズミだとでも思ってやがるから驚かないのか? シッシッ、俺はオマエの仲間じゃない! と、お互いの熾烈な牽制合戦が少しの間続いていたが、ネズ公は余裕の態度で、床に座りキョロキョロし始めたりしてる。クソッ!

よし、ぶっ殺してやる!! 人間様の恐ろしさを知らしめてやる! ましてやこっちはリサイクルショップ。武器となり得るありとあらゆるものがある。やい、ネズ公、うちに入ったが運の尽き。不運の星の下に生まれたと観念するんだな! しかし、よく見たらマヌケな顔してやがって、さては前世でコソ泥とか賽銭ドロボーとかセコい事でもやらかしてネズミになったな、ざまあみやがれ。でも、そんなことで同情するほど俺はお人好しじゃないぞ。いいか、1分後のオマエは三途の川だ! …と、さっとその辺に転がってる金属の棒切れを素早く掴み、キョロキョロして油断しているネズ公の頭上に、神をも恐れぬ人間様の地獄の鉄槌を振り下ろす!!!!! でも、本当に当たったら痛そうなので、ネズ公の近くの床をバシバシッと叩き、鈍い金属音が店内にこだまする! これで尻尾を巻いて逃げ出すはずだ。ザマーミロ、バーカ、バーカ!

しかしその時、予想だにしない出来事が起こった。なんと、そのネズ公、特に驚く様子もなく、座ったまま、その床を見たりこっちを見たりしてケロッとしている。くそ〜、こっちの渾身の一撃を〜!! まったく、ふてえ野郎だ!!! そして、さらに睨み合いは続く。グヌ〜、最強の武器の金属棒での威嚇も効かない、本当に血祭りにあげて今度はこっちが来世でネズミにでもなったらそれこそ一大事。やばい、万事休すか!! ここはネズ公に謝ってチーズを出すしかないのか!? それとも、こちらを油断させといて隙を見て走って逃げるつもりか? さあ、どう出る!?

次の瞬間! ネズ公、立ち止まったまま突如クルッと外の方を振り返り、そのままゆっくり外に向かって歩いて店を出て行く。おい、そこは普通、走って逃げるんじゃないのか、オマエ! なんだ、その勝ち誇ったような余裕の態度は。完全に「チッ、つまんねえ店だ」と捨てゼリフでも吐いてる感じ。その後ろ姿も、よく見れば風格があり、灰色に少し白が混ざった色の毛で、若干ボサボサしたヘアースタイルで、やさぐれた一匹狼の貫禄。そのまま振り返ることなく、ゆっくりとした足取りで北中通り商店街の暗闇へと消えていった。

完全に敗北だ! ネズミとの戦いでは、これまでも追いかけて取り逃したことや、しめしめと密かにねずみ取りを仕掛けて間違って自分がかかったことなどはあったが、ここまでの直接対決での敗北感を味わったのは初めてだ。俺の時代はもう終わった。これからの人生は、ネズミの風下に立って余生を過ごすのか…!

そしてその後しばらくして、店を片付けて帰る準備をしていると、商店街の遠くの方から「ネズミだ!」「でけえ!」という若者たちの叫び声が聞こえてきた!

やつはまだ近くにいる!


これが、その恐怖体験の一部始終である。
この恐怖の体験を語りだけで記録するのは困難だと思い、できる限り忠実に絵に描いて残しておくことにした。これは、事件直後に筆を取り、描き残した絵である。
このような惨禍が再び起こらないことを、心から願っている。