中国作戦初日 上海定海橋へ

今年は新年早々から中国に行ってきた! 少し遅くなったけど、せっかくなので紹介しておこう〜

これまで毎月のように海外各地に行ってひたすら飲み友達を大量に作るという、決死のマヌケ作戦を展開してきたわけだが、最近は大きいイベントや自分の本の出版などのために海外へ行くことが多かった。しかし、やはり大きな目的があると色々と任務も多く忙しかったりして慌ただしく終わることも多い。ということで、今年は少しご無沙汰してるところに、全く意味もなく飲みに行くことにした。イベントとか目的とかなんにもなし! やばい、これは絶対に楽しいに違いない!

というわけで、ここしばらく訪れていなかった中国へ。今回は上海と武漢へ飲みに行くことに。

ということで、1月8日、上海に到着〜。まずはここ数年交流の深い「定海橋互助社」というスペースへ。上海は3年ぶりだけど、この界隈の人たちが「来るなら最近の上海の面白いところ色々案内するよ〜」、と言ってくれる。おお! いいね!やはり「ここに行けばなんとかなる!」というスペースが本当に重要だね〜。

それよりも、この定海橋というスペースがある一角がまだ全く変わってなかったのに安心した。超ボロい商店街が健在なのはいいね〜

ここの窓から見える景色が最高。増改築を繰り返してるのでかなりカオスな状態に!! しかも数年前と景色は全く同じだった!

このスペースの建物は三階建。一階のリビングも同じだったが物が増えている! いや〜、やはりいろんな活動を繰り広げてきていることが感じられるね〜

迎えてくれたのは、この定海橋のメンバーの伊人(イーレン)。「いや〜、よく来たね〜。滞在期間が短すぎて面白いところ全部回れないよ!」とやる気満々だ。これは頼もしい! で、「まずはご飯でも食べよう」と、近所の食堂へ。すると、見ず知らずのオッサンが大量のラーメンをものすごい勢いで食べている! 中国に到着していきなり遭遇するのが、ラーメンを死ぬほど食ってるオッサン! ステレオタイプすぎる!!! これが中国か!!!

いやー、しかし昔の中国のままそんなに変わってないこの通りは安心するね〜。東京で言えば葛飾区か荒川区か大田区の蒲田って感じ。

まずは友達の羅渣も運営に関わっているというレコード屋へ。ビルの一室が改造されて店になっている。入口は完全に普通のでかいマンションみたいなところで、インターホン押して入れてもらう感じ。最近の中国は普通の路面店などは家賃が高すぎたりいろいろあって、こういう秘密の店みたいなところが急増している。口コミとネット社会がすごい中国の若者文化の中では、こういう立地でも全く不利じゃなく、どんどんお客さんが来てる。う〜ん、これ普通に観光で行っても絶対たどり着かないよな〜

商品はレコードがメインで、ジャンルは80年代日本のシティーポップ全開。流行りはどこも同じだね〜。そしてここはレーベルみたいなこともやってるようで、いろんなミュージシャンのレコードも作ってる。驚いたのはソノシートでも作ってたこと! ソノシートなんか今作れるんだ! やばい、かっこよすぎる!

そして次はUPTOWN RECORDSへ。

こちらも案内してもらわないと入口が全くわからない場所に。ボロい団地の隙間みたいなところから入っていって、地元のオッサンやおばちゃんたちがお茶飲んでるところを抜けて地下に入ったところ。こんなの絶対たどり着けない!!!!

で、地下に入ると人知れずものすごい場所が広がっており、超改装された広大な敷地に!!!!! 完全に松代大本営じゃねーか!

まずはそのUPTOWN RECORDS。ジャンルは全般にわたってたくさんある。写真の部屋だけじゃなく、奥の隙間を入るとさらにもう一部屋あり、その奥にはまた小部屋があるという迷宮っぷり。レジのあるカウンターでは店主やお客さんが爆音で音楽かけまくってた。いや、景気のいいところだ〜

隣の部屋に行くと、今度はレコード屋ではなくて膨大な出版物を扱う独立系書店。音楽系から文芸、アート、意味不明のものまで幅広い。とりあえずものすごい量の出版物の嵐。中国の友達いわく、「ネットはいろいろ規制や制限があるから、ネットに出てるものは基本面白くない。いま一番やばいのは間違いなく紙の出版物だよ!」。うわ〜、中国ある意味先行ってるな〜。日本とかもそのうちそんな感じになるんだろうね〜。自民党のアホたちがどんどん管理社会化を進めてるしね。ま、でも中国レベルでもみんな全く懲りずに面白いやり方を開拓してる人間のたくましさを見せてくれてるので、ちょっと安心。よし、中国に続け!!!

出版物系の売場も数部屋にわたって迷宮のようになってる。シルクスクリーンのポスターも大量にあった。上海大本営、楽しすぎる〜

ダンジョンの奥の方に行くと、古着や雑貨のスペースもちらほら。

もうここまでくるとどこをどう歩いてきたんだかわからないぐらいになってくる。とりあえず面白いものがたくさんある。

聞けば数名の店主たちが集まって共同で地下を借りてるとのこと。なるほど、どうりでいろんなタイプの店があると思った。これ、写真で紹介するだけだとちょっとイメージしにくいかも知れないけど、とりあえず本当に広い。おそらく20部屋以上はあるであろう迷宮。どんどん進めばどんどん謎の店が出てくる。いや〜、火事になったらみんな死んじゃうだろうけど、死んでもいいぐらいの面白さがある。

あいにくこの日は閉まってたんだけど、さらに奥の方にはタトゥースタジオも。危ない危ない、また勢いで意味不明のタトゥー入れるところだった。

左から、高円寺在住台湾人のユミ、定海橋の頭目イーレン、そしておにぎりちゃん。後ろは爆音で音楽をかけまくる通りすがりのお客さん

写真右は、このUPTOWN RECORDSスタッフのおにぎりちゃん。やたらテンション高く、「今度高円寺遊びに行くよ〜!!!!」と超ご機嫌。是非是非遊びに来て〜。やばい、楽しいことになりそうだ!!

さて、松代大本営を後にしたわけだが、上海と言って忘れてはいけないのが讚手指(Dirty Fingers)というパンクバンド。以前台湾でライブを見て友達になってからたまに連絡していたので、せっかくだから会うことに。上海に着く前日にライブがあって、上海から去った翌日にまたライブがあるとのことで「なんていうタイミングで来るんだよ〜!」とのこと。チキショー、しまった! 何も考えずにチケット取るのもいいけど、こういうことがあるからな〜。

讚手指のメンバーたちいわく「ここが俺たちの本拠地だ」というNEO BARへ。

おお、ずいぶんシャレたところ。しかし、讚手指のメンバーたちは相変わらずバカなことばっかり言ってた。実は彼ら去年の12月に日本に来る計画があったらしいんだけど、結局メンバーの一人のビザの関係で断念することになった。高円寺でもイベントやろうと計画してたのに残念だった! ということで、またどうにかして日本に来る計画を立てようということに。

ちなみに、讚手指超カッコいいバンド。素人の乱5号店の通販サイトでもまだ在庫あるから気になる人はどうぞ〜〜〜

上海にはなんだかんだと友達もたくさんいて、最終的には10数人に膨れ上がり、だいぶ景気いい飲み会になっていた。香港で知り合ったキッカケで去年マヌケゲストハウスのマヌケ大使を務めた雨晴や、マレーシア・クアラルンプールの謎の軍団Findars界隈で友達になったMeei Yiなど、アジア各地で知り合った人たちも集まり、人が集まってくる上海の大都市っぷりを実感。う〜ん、上海もアジア地下文化集結点のひとつだ!!

ということで、酔っ払ったので定海橋に戻り寝る。いやー、初日にしてはいろいろ濃かった。(続く)

中国地下文化・特別企画「ポテトイズム・パルチザン〜遊撃の薩摩芋」

近年交流を深めてきた中国各地でいろいろな活動をする人たちが、満を持して大挙してやってくる!!!!

アジア圏では、台湾、香港、韓国、マレーシアはじめいろんな地下文化との交流も深いが、そんな地域は割と人の行き来も活発な上に情報もお互い入りやすい。しかし、中国は情報の交流も少ない上、ビザの問題もあって地下文化をウロチョロする人同士の人的交流もまだまだ活発とは言えない現状。

そんな中、今回はついに大挙して押し寄せてくる!!!! おお〜、これはすごい! 中国は相変わらずいろいろと規制も多くてやりにくいこともたくさんあるんだけど、中国人たちはやたら頭がいいのでいろんな手を使って、すり抜けながら面白いことをやりまくっている。こんな文化圏に触れることが出来る機会は滅多にないので、これは絶対に参加したほうがいい!!!!

イベント内容は、中国地下文化圏の各種ドキュメンタリー映像の上映、ノイズ音楽かけまくり、中国現代地下文化圏ポスター展、漫画・書籍・ZINEなどの独立出版。そしてソーシャルムーブメントの交流! 広州、上海、武漢、瀋陽から、各グループ、個人の総勢十数人がやって来る。そして、彼らの主要なテーマは“ゲリラ的にやらかすこと”。やばい! これは楽しそう〜!!! そして、為になりそう!

今回は京都の京大吉田寮(1/21)と、東京の高円寺マヌケ宿泊所(1/25)にて開催!

東京会場の方の詳細はいま中国側と詰めてるところなんだけど、午後は展示をやって、夜は簡単なトークイベント+飲み会って感じでやるつもり〜

なんと、彼ら独自に日本語フライヤーまで作って送ってきた! 今週は中国との交流週間になりそう!! 関西方面の人は、是非是非京大吉田寮に! そして関東近辺の人は高円寺に来るしかない!!

ポテトイズムパルチザン! 日本語にすると遊撃薩摩芋! なんだそれは、気になる!

韓国・バムサム海賊団ソンゴンが高円寺出現!

韓国随一の大バカ、バムサム海賊団。そのソンゴンと、これまたマヌケ写真家のスワンが高円寺に現れた! これはやばい、楽しくなってきた〜

最近、このバムサム海賊団のドキュメンタリー映画があり、去年には日本での上映も行われた(その映画とバムサムのマヌケっぷりに関してはこちらを参照)。いや〜、あれは面白い映画だった。

そして、彼らが今回やってきた目的も、その映画の上映会に参加するためだという。おお、再度上映が行われるのか〜!

上映会の詳細↓

http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/463704901.html?fbclid=IwAR2XmLN6ZYDEmowmxa2zzeQsqPYAI6aYOQ9yM697X14qOfW8bE1OAek5j3M

丁稚の小石が逃亡

高円寺をウロウロする丁稚の小石くん、3ヶ月の滞在期間を終え、ついに台湾へ帰国へ。

しかし小石くん、ここ1ヶ月ぐらい毎日のように「もうすぐ帰らないと」「帰りたくない」とブツブツ言ってて、本当に帰りたくない様子。ああ、高円寺や東京が気に入ってくれて、こちらとしては嬉しい限り。ビザや国境の関係がなければいつまででも飽きるまでいられるのにね〜。ま、金の問題はあるけど。

貧乏すぎて食パンとペヤングにマヨネーズで食べる小石くん。しかし当人はうまいうまいと大喜び

 確かに小石くん、日本に来てからライブ見に行ったりレコード屋まわったり、飲み歩きながら友達作りまくったりして、相当充実してる様子。う〜ん、高円寺楽しんでるね〜

ほぼ毎日のようにラーメン屋の「せい家」に行きたがる。写真は同じく台湾出身で高円寺在住の姉貴分のユミ姐さんと

台湾人が観光で滞在できるのは90日間。ということで、泣いても笑っても1月4日には日本を出国しないといけない、ということでギリギリの新年の4日にマヌケ宿泊所も満期出所。いや〜、ゲストハウスの掃除とかも手伝ってくれたり、いろいろありがとう小石くん〜

マヌケゲストハウスのリビングにて

ということで、前夜の1月3日に送別会を開くことに! 「小石くん送別会」と称して、飲み会を開催。20人ぐらいは集まっただろうか、みんな小石くんとの別れを惜しみ朝まで飲む。近所のたこ焼き屋ののタコ順氏などはわざわざ小石くんのために「小石送別歌」を熱唱。いやー、みんな心がこもってるね。

涙を呼ぶ寄せ書きの色紙。普通は観光で遊びにきた人にまでは送らない

そして、小石くんのために寄せ書きまで!

しかしどうもおかしいと思わないのだろうか、小石くん。いくら長めとはいえ、観光で遊びに来てて、帰るだけで何故ここまで大げさに!? 送別会はまだやったとしても、寄せ書きまで送る? 観光の人に!? 先日には復刊した『週刊素人の乱』の一面トップにまでなって報じられていた。なんか、あやしいんじゃない? …と、そう気づいたあなた、鋭い!

そう、我々高円寺のバカどもがそんな青春みたいに純粋な気持ちで送るわけがない。当然秘密の計画があるのだ。残念だったな、小石くん。そう簡単に高円寺バカ地獄から抜け出せると思ったら大間違いなのだ。ワッハッハ…!!! おまえの人生はもう終わりだ!

とりあえず、こちらを見てもらいたい↓

小石のパスポートをこっそり奪って勝手に購入したチケット

そう! 1月5日早朝の台湾から東京の飛行機のチケット。つまり、小石くんが台湾に帰った直後に、また飛行機に乗って日本に来ないといけないのだ。残念だったな、小石くん。君は桃園空港からは一歩も出られず、ましてや台北の地など踏むことはできないのだ〜!!

ここしばらく、あまりにも「帰りたくない」と、方々で言いまくっているので、それとなく「台湾帰ってなにするの?」「仕事は?」「なにか用事あるの?」などと、高円寺のみんなで聞きまくってみても「一切ない」という。さすがにどうしても外せない用事などがあるのなら無理は言えないけど、帰国後の予定は本当に一切ないという。よ〜し、そういうことならば餌食になってもらおうか。高円寺界隈のロクでもないやつらみんなでもくろみ、チケットを帰りの空港で渡し、高円寺に召還する秘密計画。送別会も新聞も寄せ書きも全部演出なのだ! ヒマ人の恐ろしさがわかったか!

約3万円。正月だからやたら高い。くだらないネタのための3万ならしかたがないと、涙を飲んで苦渋の購入

という秘密計画が地下で進行し、何も知らない小石くんは「ああ、あと1週間で帰らないと!」「もうあと4日しかない!」などと悲しむ日々。ということで、「もう二度と会えないかもしれない小石くん」という演出をするために、みんな頭をひねる。まずは週刊素人の乱で帰国決定の第一報を北中通り商店街一帯に報じ、そして再び帰ってきたときの気まずさを増幅させるために送別会をやったり寄せ書きを集めたりする! これは準備周到だ。「小石送別歌」まで歌って、別れの感動も呼ぶ。

どうだ参ったか!!!! 高円寺の大人たちが本気を出したら丁稚の小石くんなど赤子の手をひねるようなものなのだ!!!!! 勝負あった!!!

さて、あとはみんなで朝まで飲んで成田空港まで送ろう! しかし、ここまで手厚く送られてひとつも怪しいと思わないところが小石くんの小石たる所以。

前出のユミ姐さん(左)と、四六時中一緒に遊んでたシンくん(右)

第2部 小石の逆襲

空港でも「帰りたくない」「悲しい〜」を連呼する小石くん。こっちもわざと「もうしばらく会えないね〜」と言うと、何も知らずに「必ずすぐ帰ってくるよ!」と言う小石くん。マヌケすぎる。そして、いよいよ出国の直前、送りに行ったみんなで「これ、高円寺のみんなからの気持ちだから、受け取ってくれ!」と、封筒を渡す。開ける小石!

「…偽物でしょ」

全く信じてない。ちがうちがう! 本物だよ! と言っても「まさか」と取り合わないどころか「また夏頃には来るよ」とか言ってる。それ、明日のチケットだって!!!! で、そうこうしているうちに出国の列は進み「それじゃあまた!」と、出国ゲートの方に消えていった。おーい、俺たちの三万円はどこへいくんだ!

結局、飛行機が台湾に到着するまでに、日台のいろんな友人たちが「そのチケット本物だよ!」と、連絡しまくって、ようやく本人も「ギャー、本物なのか!」と気付く。

ところが、ここからが台湾PUNK小石くんの大物なところ。「無理だな」と、一瞬でそのチケットを捨ててしまい、そのまま実家に帰ってしまった。こら〜! おまえ何の用事もないっていってたじゃないか〜!!! してやられた〜!! 高円寺のみんなのここ一週間の極秘計画はどうなる〜!!

そして、翌日高円寺にも衝撃が走る。全員が翌日帰ってくると思ってたので、「あれ、今日帰ってくるんじゃなかったの? チケット捨てた!?」と、みんな驚く。そして意気消沈! 新春早々のめでたい時なので、まんまと戻ってきて「台湾帰れねえじゃねーか!」という、正月の締めのくだらないオチが美しいところだったが、甘かった!!! やられた!!! 小石が一番大人だった!

ということで、小石くん、また懲りずに遊びにきてね〜

はからずもこれが高円寺での最後の姿となった

さようなら台湾小石くん! 新春送別会!

10月からの3ヶ月間、高円寺をウロウロしつつ丁稚奉公を続けた台湾の小石くんが、ついに高円寺を去り、さすらいの旅に出ることに! といことで、1月3日の夜、マヌケゲストハウスのリビングで送別会やりまーす。

彼は台湾のDIYミュージシャン達のグループ「愁城」界隈の一人で、地下文化交流のためのマヌケ大使として高円寺に滞在していた。

小石くんに関してはこちらを参照。

手代の阿翔の元で丁稚奉公に勤しむ小僧さんの小石くん

2019年1月3日、だいたい夜8時ごろより宴会開始〜!!

小石くん本人は、「すぐにまた高円寺に遊びに来たい!」との意気込みを見せるが、貧乏すぎる彼が次に来れるのは一体いつになることやら。またすぐに来たくなるように盛大に送り出しましょう〜

Facebookのイベントページはこちら! みなさん、参加よろしく〜

ついにパスポート再発行に成功!

ジャカルタでパスポートをなくして以来、どうも不安だったが、ついに再発行に成功!! 日本から出られないってことは、この小さい島に軟禁状態ってこと。いや〜、危ないところだった!

いつも思うんだけど、なぜか中央に天皇家の紋章。よそ様の家紋をつけるのもちょっと具合悪いから、今度松本家のに張り替えておこう

ちなみに、無くした時はパスポートがそんなに大事なものだとは思っておらず、せいぜい福引券か家賃支払い帳ぐらいのものだと思っていた。なので、現地で大使館に行って「すいませ〜ん、なくなっちゃったんでもう一冊ください〜」と、チョロっとなんか書いたらもらえると思ってたけど、そうは問屋が卸さない。やれ、なんで無くしたとか、どっかから出てくるんじゃないかとか、いろいろ尋問されたのち、「再発行はまだ早い」という。チキショー、もったいぶりやがって。で、結局は日本に帰国するための「こいつは渡航先でパスポート無くしたマヌケな日本人です」と証明してくれる書類を出してくれて、それで帰国。

で、そのマヌケ証明書を発行するにあたっても証明写真が必要だという。身ぐるみ剥がれてるのに証明写真なんかあるわけないじゃねーか! ということで、とりあえず街に出てその場で撮影してくれる写真屋を探す。そんなに時間に余裕があるわけじゃなかったので、結構慌ただしく街を歩き、写真屋っぽいところを見つけて証明写真撮れるか聞いてみるけど、もう地元の人しかいないような狭い路地だったので、英語もほぼ通じない。でもしぶとく、いろいろ聞いて回り、街をひたすら歩く。気温は常に30度を超えてるので、汗だくでもう夏バテで死にそうな感じに!! で、ようやくたどり着いたのがスタジオのある写真屋さん。おお〜、ついに! 完全に家族でやってる感じで、店番は5歳ぐらいのチビッコ。くそ〜、この深刻な時にお前か! もう次の場所を探すの嫌なので、ここはなんとかこのチビッコを説き伏せねばならない。いろいろ頑張るが、当然英語は通じないので「フォト! フォト!」と必死に訴える。チビッコ、何も言わずこちらをジッと見る。お互い緊張感の高い睨み合いが続く中、10秒、20秒と経過。こ、これは一対一の完全に互角な戦いだ。手強い! 坊ちゃん頼むよ〜、お菓子でも買ってあげようか!? するとお坊ちゃん、突如クルッと後ろを向きダッシュで店の奥の方に走って消えた! こら、クソガキ!!! オマエどこ行く!! そして奥の方から「お父ちゃん、変なガイジンが来たよ〜」と叫ぶ声が聞こえる(←インドネシア語はわからないけど、あの感じだとどうせこんなこと言ってるに違いない)。くそ〜、こっちは炎天下で汗だくで死にそうなのに!

すると、今度は父ちゃんが飛行機のおもちゃを片手にヒョロッと店先に顔を出す。さては出来損ないの次男坊とでも遊んでたな!? で、オッサンすかさず「オーケー、オーケー! フォト、オーケー!」と超ご機嫌に店内にある椅子を指差す。とりあえず座れってことだろうから座ると、オッサンいきなりおもちゃ片手にカメラを向けてくる。おい! もう撮るの!? まだ値段も枚数も何も聞いてないぞ。それにいま汗だくで死にそうな状態だよ。準備とか何もないの!?

“パシャ!!!”

しまった! してやられた! そしてオッサン、ニッコリ笑って「ウエイト、ウエイト」。チッ!

汗だくのままやっと椅子に座って油断した時の写真

どこにでもありそうなキャノンのプリンターで印刷し、普通のハサミでシャキシャキッと切って、あっという間にできた。お値段は15000ルピア。日本円にして約115円。ずいぶん安いじゃねーか、このヤロー。ま、帰国のための証明書用だから写真なんてなんでもいいやってことで、これで完成。オッサンとチビッコが満足そうに見送ってくれる。ようやく晴れて帰国の運びとなった。

さて、話は戻ってパスポート再発行。日本に帰ると妙に寒く、インドネシアが懐かしかったので、思わずこの写真で申請してしまった。

いいね〜、この超適当にできた写真で10年パスポート。めでたしめでたし。

いろいろ書きすぎてて、どれが店名かもわからない

ちなみに、写真屋はここ。今度から証明写真は全部ここで撮ることにしよう! ただ、観光客皆無のエリアだったし、すごい路地の中。もう一度ここを探し出すのは至難の技だ。おいチビッコ、立派な写真家になるんだぞ。

週刊素人の乱第44号刊行でインドネシア作戦報じられる

本日、高円寺北中通り一帯で流通している週刊素人の乱が刊行され、ジャカルタとバリでの混乱具合の第一報が届いた。

韓国のチョルスン氏が、香港まで到着した時点で戻された事件を始め、池田さんがマンホールに二度落ちるなどのニュースが報じられた。

現物は下記の通り。現地での混乱具合を克明に報道。

あらばき協働印刷を救え!

新宿・大久保にあるあらばき協働印刷という小さい印刷屋さんがある。ここは、以前素人の乱を始める前に新宿に住んでいるころから付き合いのあるところで、おばちゃんが頑張ってやってる。

普通の印刷もやりつつ、市民運動のチラシや本を印刷したり、大久保の町内の企画などに尽力したり、大久保という地域がらもあり多文化共生のイベントに関わったり、いろいろやる気満々のおばちゃんだ。

菊くんとおばちゃん

ところが、急に引っ越さないといけない事になったとのことで、おばちゃん急遽てんやわんや! で、「素人の乱で引き取れるものないか」と連絡をもらったので、緊急出動!! しかし! やはり印刷屋さんとあって大型の古い事務用品ばかりで、残念ながらうちで引き取れるものはほとんどなし。いや〜、おばちゃんも困ってるので時間さえあればいくらでも手伝ってあげられるんだけど、ちょうど運悪い事に明日から東京を留守にしてしまうので何もできず。

う〜ん、年末ごろか年明けてからだったら結構動けるんだけどな〜。おばちゃん「まあ、そりゃしょうがないねぇ。なんとかするよりないわなあ」と、完全に日本昔ばなしみたいになってる。

昔からたくましいおばちゃんなので、無理となったらさっと切り上げ、やたら世間話に移行。おばちゃん、後ろ手に人をジロジロ見回し始めたと思ったら「しかしアンタも変わらないねえ」と言い出す。やばい、完全に孫の扱いになってきた! これはもう逆らえない。そして、最近やってることとかいろいろ教えてくれた。いや、こういうおばちゃんがいろいろやったりしてるのを聞くと、なんだか心強くなるね〜

伝説の書『関根美子 全仕事』。これはすごい本!

ところでおばちゃん、最近これまでやって来たことをまとめた本を書いたという。おお、これはすごい! しかしおばちゃん「本作ったのはいいんだけど、後から気が付いたら個人情報とか書きすぎて売れないんだよ」という。おばちゃんいいね、マヌケすぎる!

「時には一台のタイプライターが自由への武器となる」

本の裏表紙に書かれたコメントが渋い。いいね〜、こういう印刷屋さんには残って欲しいねー

あらばき協働印刷、引っ越すので片付けるというので、もしかしたらやめちゃんじゃないかと心配になったけど「まだやめないよ!」と、おばちゃん。おー、いいですね〜。でも引越しのこととかすごい大変そうだったので、何か手伝ってあげたら喜ぶよー。

ということで、事務所は移転しても営業は同様に続けるとの事。サイトはこちら。印刷とかする人いたら注文してあげて〜

http://www.arabaki.co.jp

江上賢一郎氏、また上京

大した用事もないのにいつもウロチョロしてる九州のヒマ人の江上氏、またしても高円寺に現れた!

運良くゲストハウスのリビングで行われる鍋の日で、うまいことメシにありつく江上氏(手前右)

しかしこの江上氏、どうだまくらかしたのか、九州大学で助教授として拾われたとのこと。おー、それはめでたい! おめでとう江上くん、ここはひとつ、うまいことやって訳の分からない研究を進めてもらいたい。

当人も「これまでいろんな人にお世話になってきたままで恩返ししてないから、このままだと地獄に落ちる可能性が高くなってきた! ヤバい!!!」と心配してたので、ここはひとつ面白いことをやらかして挽回してもらいたい。

教授になり人相が悪くなった江上氏。髪型は完全に成田三樹夫

江上教授の今後の活躍に乞うご期待!