中国行きのビザがついに不要になり、日本パスポート所持者は飛行機さえ買えば何の手続きも無しでフラッと行けるようになった。いや〜、これは最高。しかも以前は滞在期間15日間までだったのが、なぜか30日間自由に遊びに行けるという謎の大風呂敷、いや、大盤振る舞い。すごい、太っ腹だ!
ということで早速中国行きを目論む。中国と言っても、いまさら万里の長城とか見に行ってもしょうがないので、ここはやはり中国アンダーグラウンド文化圏のところに遊びに行きたいところ。で、高円寺とのつながりとしては、やはり北京や広州が一番友達も多く、交流は多いエリア。じゃ、どっちかだな〜、と思うが真冬の北京は寒すぎるので5秒で却下。よし、北京は春か秋だ! というわけで、広州に即決。

ちなみに、中国の地下文化圏の状況を言うと、以前は中国各地に続々と謎のマヌケスポットが増えまくってて、いよいよ面白いことになる雰囲気全開だったんだけど、例のコロナの厳しい規制やロックダウン(都市封鎖)などで、さすがに音を上げて潰れるところが続出。そしてその後、コロナが落ち着いてみると惨憺たる状態になっていたんだけど、なぜか広州だけは辛うじて生き残っており、そんな残ったやつらがまんまと復活を遂げ始める。そして続々と謎のスペースを開いたり、他都市のやつらをけしかけまくったりと暗躍し始める。いや〜、何だか知らないけど広州のやつらやたら元気だな〜
と言うわけで、コロナ以来なので5〜6年ぶりの広州。なので、ひとまず、いま中国で最もホットな広州地下文化圏が一体どうなってるのか、様子を見に行ってみよう〜、って言うのが今回の趣旨。なので特にでかいイベントやったり参加したりって言うんじゃなく、適当にフラフラしながら「ようっ、久しぶり!」みたいな感じで飲み歩いてればいい。それで新しくできたスペースなんかを見て歩けば絶対に面白い。で、久々のやつらに近況を聞いたり、初めて会うマヌケなやつらと遭遇したりして遊んでればいい。よっしゃ、得意分野だ! まかせろ!
もちろん日本にいながらにしてもネットやSNSで情報は入ってくるけど、それだと実際の5%ぐらいしかわからないと思うので、やはり百聞は一見にしかず、直接行って話してくるのが一番だ。あと、日本に来る人と交流するのも手だけど、それだとやはり“ちゃんとした人”が多くなってしまうので、それはそれで重要なんだけど、やはりちょっと物足りない。現地には、一文無しでとてもじゃないけど海外に出られない大バカな面白いやつとか、くだらないことに熱中しすぎて海外なんか行く気が全くない人など、現地に行かないと遭遇できないようなとんでもないマヌケたちであふれている(これは日本も同様)。これは現地ならではの楽しみ。
よーし、広州地下文化物見遊山、楽しそうだと、「いや〜、久々に行くよ〜」と会う人会う人に言ってたら、「行きたい!」と言う人が続出。次々と、酒飲んだ勢いで「じゃ、いまチケット取る」とか言って後先考えずにチケットを買うバカすぎる人が出始め、その結果合計7名の広州探検隊が集う。いや〜、面白くなってきた! 自分一人で行って色々見聞きしてくるのもいいけど、ゾロゾロとバカたちが行ってみんなで交流すると何かまた別の面白さがあっていい。ちなみに、どいつもこいつも団体行動できるような奴らじゃない(自分含む)ので、当然、中国広州現地集合現地解散。みんな初海外だったり初中国だったりする人も多く、一人や二人たどり着かなかったり行方不明になったりするかもしれないけど、まあそれはご愛嬌ってことで。ま、ガキじゃあるめえし、テメエで何とかするだろ。俺は知らねえよ(←今でも耳に残る自分の父親の口癖)。
と言うわけで、3月2日から3月8日までの一週間、広州調査団の広州探検、スタート〜〜〜〜!!!
さて、それでは、今回探検に加わる高円寺界隈の大バカたちを最後に紹介しておこう。
林由美(高円寺)
高円寺在住の謎の台湾人。昭和の歌謡曲専門のDJをやったり、昭和のレトロ玩具店で働いてたりと現代人とは思えない人。酔っ払っておもちゃを買いまくり、家の中がカオスになっている。

松原慧太郎(長野)
去年秋に行われた長野・防災訓練(という名の野外フェス)で突如頭角を表した田舎の青年。田舎人間の実力を全開に発揮し、やることなすこと何でもできるという恐るべき期待のホープ。バンドもやってる。

池田佳穂(高円寺)
クソつまらない主流アート界、商業アート界に悪態をつき続ける独立系キュレーターで、アート界の平将門と恐れられる。ただ、強さはゼロで、よく酔っ払って街を歩いて、たまにマンホールに落ちたりする。

リリセ(高円寺)
写真を撮ったり、謎の演劇やパフォーマンスアートに関わったりと、近年目覚ましい活躍を見せている。ただ、バカすぎるので、先日詐欺電話をまんまと信じて莫大な金を振り込んで無一文になるという、今どき田舎のおばあちゃんも引っかからない常套手段で騙されると言う武勇伝を持つ。

村上豪(高円寺)
バンド「パンクロッカー労働組合」のボーカルで、リサイクルショップ「PUNK」の店主。元々バンドスタイルはパンクだったが、実はその歌詞は恋愛の歌ばかり。そのため外国人たちがライブを聴いて「ウオー!」と盛り上がりまくったものの、後から歌詞を知って「騙された!」と怒ること多々あり。

ヒナノ(高円寺)
村上豪とのユニット「Hinago」のアコーディオン。また、雑貨店「おやすみクラブ」の店主。彼女の作るものはかわらしいものばかりで、その影響は大きく、パンク青年だった村上豪も気付いたらかわいい小動物のようになってしまった。

松本哉(高円寺)
リサイクルショップ素人の乱5号店店主。各国の各種変人たちとビールを飲むことが人生の目標。かつては左翼活動家だったと言う噂もあるが、その情報は不確定で、信憑性はない。ともかく今は特に大したことやってない、ただののんべえだ。

番外編・楊子瑄(台湾)
そして高円寺7人衆とは別に、台湾から広州に向かう別働隊が一人。台北・半路咖啡の店主。台北では常にロクでもない悪だくみをして世の中を混乱させる悪の張本人、いや、バカの張本人。今回も「広州行こう!」と突如言い出した発起人の一人。
