逃亡犯条例の恐怖! 香港自治を守れ

9日の100万人超参加の超巨大デモに引き続き、今日からは香港中心部の路上占拠が開始された。バリケードで主要道路を封鎖しての占拠。いま日本では失われている民衆の力を香港はまだ持っている。

写真『香港独立媒体網』より

かねてより問題になっている香港の犯罪者引き渡しに関する条例。この法案が成立すると、中国本土で「違法」とされれば「犯罪者」として中国に引き渡される可能性があり、香港の法や自治がより一層無力化すること必至。そうなってくると当然、中国の民主化運動の人たちなどが餌食になる可能性も濃厚。

なんでも短絡的に考えるアホな右翼からしたら「悪の権化中国から香港を守れ〜」とか言い出しそうな話だが、もちろんそう単純な話でもない。世の中見回せば中国政府のみならずアメリカ政府、日本政府はじめロクな政府がない。いま世界各地で大規模再開発やジェントリフィケーション(こぎれい化)が起きているし、日本でも秘密保護法や戦争法、憲法改正計画などなど「民は国の一部分になれ」とばかりに一般の民衆の力は削がれるばかり。この現象はいま世界中で起きていることだ。そんなときに最も大事なことは自治という概念。香港で言えば、香港のことは香港の人たちが決める。あるいは沖縄のことは沖縄の人たちが決める。高円寺のことは高円寺の人たちが決める。これが重要だ。これは国や都市もそうだし、町や家族、グループ、組織など何に関しても同じ。

ということで、いま香港では自分たちの社会と自治を守るためにみんな立ち上がっている。となれば、どの国でもどの地域でも我々民衆からしたら立場は同じ。これはなんとか応援していきたいね〜〜〜

写真『立場新聞』より

ちなみに香港民衆の勢いに押された香港政府は本日強行採決の予定をひとまず断念し議会での審議の延期を決めた模様。おお、すごい、勝った! などと迂闊に思うなかれ。これは権力者の常套手段で、民衆に勢いのあるときは強行突破は避けるもの。しばらく静観して運動内に矛盾や戦術の温度差などが生じてギクシャクしてきた瞬間をねらって反撃してくる。これはどこの国でも同じだ。当然香港の人たちもこのことはわかっているし、数年前の雨傘運動の時に同じことが起きた。ということで、香港のこの運動の人たちも頭のひねりどころだし、ここ数日ずっと作戦の立て方を討論してきたようだ。しかし、立てた戦術が思い通りにならないのも、それはそれで生きた運動の大事なところ。ちなみにすでに警官隊によるデモ隊鎮圧は始まっており、だいぶ混乱が生じてる模様。

ま、ともかくこれは香港の問題ではあるけれど、全世界に連動した重要な課題での運動。こっちも他人事として見てるわけにはいかないので、こりゃあこっちも一肌脱ぐか〜。ここからが勝負なので、可能な人はいろんな手段で香港の自治を応援するしかない!!!! とりあえず何をすればわからない人も、まずは香港メディアやSNSなどで中継を見守りつつ各地でテンション上げていきましょう〜